筋電義手handiiiの開発(1)

筋電義手handiiiの開発(1)

exiii
exiii (ID1009) 公認maker 2014/06/09
0

はじめに

はじめまして。exiiiの山浦博志と申します。本連載では筋電義手"handiii"の制作過程やexiiiの活動についてお伝えしたいと思います。

筋電義手"handiii"のご紹介

急に筋電義手と言われてもなかなかピンとこないかと思いますので、まずはコチラの動画をご覧下さい。

https://www.youtube.com/watch?v=JMHgU2y21O4

簡単にまとめると以下の通りです。
・筋電義手は筋肉が発する微弱な電気で制御する電動の義手です。
・現在販売されている筋電義手は高価です。
・handiiiはスマートフォンや3Dプリンタを活用することで安価で気軽に使える義手となる事を目指しています。

製作工程について

これまでに行った試作は3台、現在は4台目を設計しています。今回は1台目の製作の流れをご紹介します。これからモノを作ろうという方のなにかの参考になれば幸いです。

2Dデータの作成

はじめに、二次元上で全体の構成を作っていきます。義手なので、当然人間の手と同等の大きさで作成する必要が有ります。そこで、寸法については統計データ[河内まき子、2012:AIST日本人の手の寸法データ。 https://www.dh.aist.go.jp/database/hand/index.html ]を参考にしました。つい数年前はこうしたデータはなかなか入手出来ず、苦労した覚えがあります。Web上で公開して頂けるのは大変ありがたいですね。

次に機構についてですが、handiiiではモーター数を減らして安価にするために、指の3つの関節を1つのモーターで動かしています。これを可能にするために冒頭の動画のようなリンク機構を採用しました。この機構は各リンクの長さを適切に設定しなければうまく動きません。指を伸ばした状態、曲げた状態を考慮しながら値を決めます。

3Dデータの作成

上記の2Dデータを元に各部品の3Dデータを作成していきます。データ作成にはAlibre DesignというCADを使用しました(現在はCubify Designに名前が変わったようです)。無料ではないのですが、個人で購入できる範囲でヒストリー機能が使える貴重なCADです。ヒストリー機能があれば作成した形状の寸法値を後から編集する事ができるので、値を調整しながら形状を作りこんでいくという場合に便利です。

部品の大まかな形が出来たらそれぞれを組み合わせます。部品を組み合わせる場合、隣り合う部品同士を組付けて関係を定義していく方法がありますが、Handiiiでは先ほど検討に使用した2Dスケッチを使って骨組みを作り、それに対して他の部品を組み付ける方法を取っています。

この方法の利点としては
・拘束関係が整理される(前者ではごちゃごちゃになりやすい)
・指の姿勢の変更が容易(1つのスケッチを変更するだけで済む)
等が挙げられます。

こうして、指1本のアセンブリが完成しました。

指の付け根の更に下(掌の中)に駆動用のサーボモータが入っています。
この指を5本並べて、隣り合うモータがぶつからないように位置を調整すると以下のようになります。

駆け足になってしまいましたが、handiii1台目の製作の流れについてご説明させて頂きました。この後に3Dプリンタによる出力、実際の組み立てという流れになりますが、それは次のタイミングでご紹介したいと思います。

参考にしてくれた記事

記事が登録されていません。
この記事を参考にして、新しく記事を投稿しよう!

違反について