電子工作の一歩先へ(1)「保育園の電子遊具作り プランニング編

電子工作の一歩先へ(1)「保育園の電子遊具作り プランニング編

昨今話題になっている電子工作を実際のプロダクトとして落としこむまでの流れを具体的な事例を使って紹介します。

yakulは、プロトタイピングやオリジナルのデジタルプロダクトの企画、設計、量産を行うハードウェアベンチャー企業です。チームラボ社でチームラボハンガーやチームラボボール、メディアブロックチェアなどを開発したエンジニア・アーティストの穴井と、アート案件やWebサービス開発やビジネスを作っていたディレクターの大山とで2013年秋からはじまりました。ハードウェアを軸としたサービスをビジネスレイヤーからつくれるのが強みです。仲間も常に募集中です!

http://yakul.jp/

「電子工作の一歩先へ」と題して、電子工作を実際のプロダクトに落としこむまでの流れを、具体的な事例を使って紹介します。福島県南相馬市の保育園のために作った【電子の世界 / 知らない世界 / きみの世界】というデジタルのおんがく遊具を作った話について、プランニング編と制作編の2回にわけて書いていきます。今回は、プランニング編。

【電子の世界 / 知らない世界 / きみの世界】

【電子の世界 / 知らない世界 / きみの世界】は、子供たちがみんなで叩いて演奏するデジタルのおんがく遊具です。

子供たちが「まるいけんばん」を叩くと「まるいけんばん」の色や大きさに応じて、どこかで聞いたことがあるような音や、ゲームのような電子音、聞いたことのない国の打楽器の音が鳴ります。また、叩くと鍵盤に応じて筐体の表面が光るようになっています。

https://www.youtube.com/watch?v=23I0jr7ohww

1. 3つの筐体
筐体は、全部で3つあり、それぞれ大きさや色を変えています。
これは、それぞれ違う性格の音を入れているためで、例えば緑の筐体は自然をイメージさせるような音を組み込んでいます。

2. けんばん
筐体の上にある丸い円。
これはピアノでいう鍵盤のような役割をしていて、円のサイズが大きいものは大きい音がなるようにしたり、色によって音の表情付けを行っています。
例えば緑はやわらかい音、赤だとはげしい音など、一度叩いたらイメージがつくようになっています。また、鍵盤をたたくと,音に合わせて筐体が光ります。

3. 素材は木
デジタル遊具というテーマで進んだこのプロジェクトですが、
可能な限り保育園という場に合うような外観を持たせようと、
筐体の素材には木を用いました。


また、だれでも運用できるようにキャスターをつけています。
みんなで演奏できるように、ケガをしないようにという観点から、形も丸くしました。
他にも、こどもが叩きやすい高さにするなど、考えられる限り工夫をしています。

プロジェクトのはじまり

福島県南相馬のある保育園は、原発の問題で校庭が汚染されてしまい、
外で遊ぶことができなくなっていました。
それをみて、中目黒のコワーキングスペース「みどり荘」のメンバーを中心として、
「外で遊べない子どもたちへ、室内でも遊べる遊具をつくろう」というプロジェクトが立ち上がりました。


ねがいとして、ただ遊ぶだけでなく、電気をつかうということがどういうことかを考えて欲しいなと思い、体育館の屋根に太陽光パネルを設置し、そこで発電した電気を使ってうごくデジタルの遊具をつくりました。


【電子の世界 / 知らない世界 / きみの世界】プロジェクトメンバーは、中目黒のコワーキングスペース「みどり荘」のメンバーを中心として、
ディレクター、建築家、木材工房、サウンドエンジニア、ハードウェアエンジニアリング & 機構デザイン(yakul)の5社がメインとなって行われました。

遊具のアイディア出し - 何を学ばせ、どう楽しませるか -

子供たちが遊びながら学ぶために、どんな遊具がよいのか、
いろいろな意見がでました。

1. 走ると加速音のなる床
マリオのBダッシュみたいに走ると加速音がなる床。

2. 光る送電ケーブル
電気が擬似的にどこまで流れているのかわかる光のケーブル。

3. はねるとxxxするトランポリン
飛び跳ね続けたくなるような音やヒカリのフィードバックを返す。
トランポリンの周りに何かするとか?

4. 集めると吹き出す玉入れ
一定数の球が入ると飛び出てくる。
シンプルな体験だけどフィードバックがわかりやすい。

5. くぐるともう一つのトンネルにつながる「となりのトンネル」
トンネルが二つあり、中に入ると離れた場所にあるトンネルの声が聞こえてくる。

などがでましたが、最終的には、
電気の見える化を行うために「発電量を可視化するメーター」と、
発電量に応じて使用可能な数が変わり、みんなで楽しめるような「楽器」を作ることになりました。
アイディアスケッチ段階のイメージです。

(今回出たアイデアは今後も開発予定ですので、もし興味がある方がいたらご連絡ください。一緒に作りましょう!info@yakul.jpまで、お気軽にご連絡ください。)

第2回は実際にプロダクトとして落とし込む制作編です。お楽しみに。

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