ドット絵のゲームをつくりたーい(1)「ゲームの設定を考える」

ドット絵のゲームをつくりたーい(1)「ゲームの設定を考える」

メ店長
メ店長 (ID159) 公認maker 2014/07/28
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任天堂が80年代に発売していた家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」を覚えていますか。そのゲームカセット、通称「ファミカセ」は、成形色のプラスチックでできたとてもカラフルなプロダクトでした。例えば、エスキモーを操作して山の頂上を目指す「アイスクライマー」は水色、ジャッキー・チェン主演の映画を題材にした「スパルタンX」は紫色、そしてご存知、初代「スーパーマリオ」は黄色に少し赤みがかかった山吹色のカセットでしたね。僕のお店「METEOR」ではそんなファミカセをはじめとした、レトロゲームに関連した商品を色々と取り扱っています。

わたしのファミカセ展

「ファミカセって額縁っぽいよね?」という友人との雑談の中から生まれた展示イベント『わたしのファミカセ展』は、ファミカセをキャンバスに見立て、理想のゲームラベルをデザインしてもらう参加型のデザインイベントで、毎年ゴールデンウィークにMETEOR店内で開催され、今年で目出たく10年目を迎えます。日本全国、世界各地から届いた作品は500本を超え、最後のファミコンソフトが発売された1994年から20年もの月日が経過したにも関わらず、年々ファミカセの輪は広がっています。

架空のファミカセパッケージのデザイン依頼

2年前、そんな僕の元に「ファット・カンパニー」というフィギュアメーカーからメールが届きます。内容は、80年代をイメージした二次元アイドルのプロジェクトを立ち上げるので、当時発売されていたであろう架空のファミカセパッケージを作ってもらえないか? というデザインの依頼でした。

「トリリオン スターライツ」と名付けられたそのプロジェクトは、メインキャラクター「星乃希」のデザインをコヤマシゲトさん、楽曲のプロデュースにSEXY-SYNTHESIZERさん、ボーカルに荒川美穂さんを迎えて、プロダクトの第一弾としてオリジナルCDの制作が進んでいました。

僕のファミカセパッケージもその後、無事完成&CDリリースのタイミングでお披露目されたのですが、その時に作成した架空のファミカセ「ローラースター」を、今回のこのコラム連載を通じて実際にゲーム化できたらいいな、というのがそもそもの話の始まりです。

とはいえ、僕はゲーム制作に関しては全くのど素人なので、これまでに発売された過去の偉大なゲームの中から、テーマに合った個人的に好きなゲームを選び、その魅力から学んだ事を、時にはプロフェッショナルな方の知恵を借りながら「ローラースター」を制作していければと思っています。

「ファット・カンパニー」
http://phatcompany.jp/

「トリリオン スターライツ」
http://www.trillionstarlights.com/

ゲームの設定を考える

第一回となる今回は、ゲームの設定について考えてみたいと思います。
「ローラースター」のパッケージ裏面に書いたゲームの説明文は以下のような物でした。

「アイドル目指して星乃希がピザを配達!?」「星乃希は、ピザ屋でアルバイトをしながらアイドルを目指す普通の女の子。得意のローラースケートで、世界中どこだって配達しちゃうんだから。」

希ちゃんの初期設定が「アイドル目指して」「アルバイトをしている」という事だったので、コヤマさんのキャラデザインから独断でアルバイト先を「ピザ屋」に設定してみました。では「配達」をいかにしてゲームにするか? という辺りを意識しながら、僕が好きな先人達のゲームを見ていきましょう。

「PAPERBOY」という新聞配達のアクションゲームがありました。海外ゲームらしいクォータービューの美しい町並みを背景に、自転車で新聞配達をしていきます。新聞は玄関へ投げて(!)配達するのですが、タイミングを誤って契約中の家の窓ガラスを壊してしまうと、次の面ではその家から契約を切られてしまいます。ところが未契約な家の窓はボーナス点として加算されるので割り放題です。道中ではブレイクダンスをする人や、包丁を持って主人公をおいかけて来る人など、多彩(?)な登場人物に行く手を阻まれます。しかし、ここでも新聞をぶつけて回避する事ができます。

新聞配達にもかかわらず、配達そのものは新聞を投げ入れてしまう程おおらかで、ブレイクダンスやホラー映画といった当時の流行などを取り入れながら、単調になりそうな配達の仕事を楽しくゲームとして演出しています。

https://www.youtube.com/watch?v=WFhKnpn3WRc

配達系とは少し違うかもしれませんが、思い出深いアクションゲームとして、漫画家のしりあがり寿さんが作った「かけそば一代記」という立ち食いそば屋をモチーフとしたPC用のゲームがありました。次々と来店する客の注文に対して、そばや具材をドラック&ドロップして客の前に出すという、マウスを使ったPCならではのゲームシステムで、客のオーダーに違うそばを出してしまったり、時間内にそばを出せず、客が怒って帰ってしまうとミス。立ち食いそば屋の一連の流れが、かわいいイラストやSEと共にテンポ良くゲームに盛り込まれていました。この「かけそば一代記」はモチーフもさることながら、要求に対して、正確に、時間内に素早く提供するという、とても日本らしいゲームシステムだという事が「PAPERBOY」と並べてみるとよくわかります。

https://www.youtube.com/watch?v=SUynBuKz0is

今回は「配達系」と銘打って僕の中の名作を振り返ってみました。次回は「ローラースター」のゲーム画面を考えながらいよいよ制作を進めていきたいと思っています。

では、またお会いいたしましょう~!

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