研究者が研究者にインタビュー(2)「触覚タッチパネル最前線! Vol.0」

研究者が研究者にインタビュー(2)「触覚タッチパネル最前線! Vol.0」

佐藤未知
佐藤未知 (ID279) 公認maker 2014/09/03
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http://youtu.be/FIsCf_tUvOE

みなさん、今日も元気にスマホしてますか?もうガラケーに戻れないほどにスマホに飼い慣らされた人も多いでしょう。僕も今この文章をAndroid携帯で書いています。これガラケーでやってたら腱鞘炎直行コースですからね。便利になったものです。
というわけで今回のトピックはタッチパネルです。

ガラケーのキーボードからタッチパネルのフリック入力になって入力速度は劇的に上がりましたし、なによりボタン連打による指の疲労が殆どなくなりました。

とはいえ良いことばかりでもなく、悪くなったこともあります。そう、誤入力が増えたんですね。さっきも最初は「 Android携帯てま書いたいます。」って打ちましたし。

ガラケーだと物理的なボタンを触って探りながら打てるのですが、タッチパネルだと触れる手がかりがないから手元を見ながら打たないといけません。その「手がかり」のために専用シール(注1)もあるくらいです。

しかし、そんな状況を研究者たちが黙っているはずがありません。無いなら作れば良いということで今、触覚フィードバック付きタッチパネルの研究分野は非常にアツいです。

注1) スマホに貼るシール: http://youtu.be/SDprl2jAPaY

京セラがやった!ボタン押した感じイリュージョン搭載のタッチパネル!

(拝借 by 京セラ株式会社広報室 http://www.kyocera.co.jp/topics/2012/1003_ntcp.html

ていうか普通に企業から出てました。
これが冒頭の動画にもある京セラの「新感覚タッチパネル」、またKDDIが共同でその技術を利用してスマホに組み込んだ「新感覚スマートフォン」です。これはタッチパネルを押すとボタンをクリックした時の「カチッ」という感触を返してくれるものです。

しかしスマホユーザならご存じの通り、パネル上のボタンを押した時に振動でフィードバックしてくれる機能は既にiPhoneやほとんどのAndroidにも備わっています。ではこのタッチパネルは何が違うのでしょうか。

従来のスマホの振動というのは人間が振動を感じやすい周波数(100-200Hz)くらいで振動するのが基本でした。つまりボタンを押した時の感覚を出すためではなく、単に少ない電力でユーザが気づきやすい振動を使っていました。

ところが今回の新感覚シリーズではボタンをおした時の「カチッ」という感覚を模すことでリアルな触感を再現してます。これを実現するには従来の単調振動するモジュールではもちろん不可能で、京セラの新感覚用モジュールはほとんどスピーカのような表現力を備えていると考えられます。(上図)

実は以前に僕これ触らせて貰う機会があったのですが、想像以上に凄い体験でした。その感覚があまりにリアルすぎて「いや普通にこれ振動じゃなくてリアルスイッチですよね?」と訊いてしまったくらいです。事前知識なしにあれがただの振動だと気付ける人はいない、というくらいのまさに究極のバーチャルボタンでした。

今のところ実物は展示会でないと見れないですが、結構いろんな機会にうっかり出会う事が多いので見かけた際はぜひ触ってみてください。びっくりすること請け合いです。

ところで、実のところ京セラは触覚タッチパネル界隈では新参です。この業界で実用的な特許を保有しているのはImmersion社ですし、Apple社も謎の特許(注2)を出したりしています。日本でも最近、富士通が「色々なテクスチャ感を表現するタッチパネル」を発表(注3)しました。今後も動向に目が離せませんね。

さて、産業界の話はこれくらいにして、次回からは研究界の触覚タッチパネル技術を、開発者へのインタビューを交えつつ紹介していきます。最前線はもっと凄いことになっています。お楽しみに!

注2) Apple謎の特許: http://www.google.com/patents/US8378797
注3) 富士通の触覚タッチパネル: http://pr.fujitsu.com/jp/news/2014/02/24.html

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