OPEN A&T!(3)「しゃぼ音玉」

OPEN A&T!(3)「しゃぼ音玉」

中垣拳
中垣拳 (ID133) 公認maker 2014/07/16
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第3回「OPEN A&T!」です!

この連載は、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)にて1年生を対象にインタラクティブアートのワークショップを提供している団体A&T( http://at.sfc.keio.ac.jp )の活動を元に、作品づくりを始める人に向けたノウハウやテクニックをオープンにしていきます。

SFCの外にA&Tのような活動が広がっていったら良いなーとぼんやりと考えながら記事を書いておりますので、こんな活動を自分の大学でもやってみたいという方がいらっしゃればぜひご相談ください!
学生主体のものづくり教育のあり方としても、「これは違うんじゃないか?」「こうしたほうがいいんじゃないか?」といったご意見もお待ちしております!

さて、今回の作品紹介は2012年のものです。

しゃぼ音玉 - A&T2012

(映像の編集上全体的に少し見苦しいところもあるかもしれませんがご了承ください…)

https://www.youtube.com/watch?v=hw6KZ6XIP5w

A&T2012の“しゃぼ音玉”は、シャボン玉を割る感覚を拡張する作品です。誰もが幼い頃に追いかけたシャボン玉は、きらめきながら宙に浮く不思議な存在でありながら、触るとすぐに割れてしまう儚さも持ち合わせています。
本作品では、ステッキ型のデバイスでシャボン玉を割ると動物の鳴き声、ガラスが割れる音など、まるでシャボン玉が音のカプセルになったかのように様々な音が聞こえます。シャボン玉を割る行為に、音という価値を付加することで、新たな体験を提供するような作品になっています。様々な効果音が出てくる以外にも、音階を刻んだり、タイミングよくシャボン玉を割っていくことで、曲を奏でることもできます。

システムとしては、デバイスから伸びる電極にシャボン玉が触れ、電極間が通電することでシャボン玉が割れたことを検出し、音を出力しています。

アイデアを形にするために

アイデア出しの終盤から、やはり実現可能性を意識する必要が出てきます。ここでは企画から制作のフェーズに移っていくプロセスにおける、技術に対する姿勢等について述べていきたいと思います。

■まずは技術に触れてみること
アイデアの方向性がだいたい決まって来たら、これを実現するための技術に触れましょう。初心者の人であれば、プログラミングだとProcessing、電子工作だとArduinoなどの入門書を通して、最初のイントロダクションをこなしてみましょう。イントロダクションをこなしながら、自分のアイデアを実現するにはどのような要素が必要なのかを具体的に意識しながら学ぶと効果的です。

ProcessingとArduino,それぞれの入門書としては Built with Processing (リンク: http://amazon.co.jp/dp/4861007070/ )、Prototyping Lab (リンク: http://www.oreilly.co.jp/books/9784873114538/ )あたりをオススメします。

もちろん実現方法の相談に乗ってくれるような技術的な知識のある人を見つけることも重要です。ほかにも、Web上では、今や電子工作やプログラミングなどのリファレンスはたくさん溢れているので、調べてみましょう。

■実現方法はひとつではない
一つのアイデアでも、様々な実現方法が考えられます。例えば、人の動きを認識することを考えても、カメラを使うのか、ウェアラブルなセンサを使うのかなど、全く異なる技術が挙げられます。制作に入るときには、アイデアの実現方法を一通りリストアップしてみて、作品の本質を阻害しないことを優先に、長所や短所を整理しながら、実現方法を決定していきましょう。


■システム全体を見渡す
なんとなくでよいので、制作のはじめに作品のシステムの全体像を把握するようにしておきましょう。初めて作るときは目の前にある課題に集中しがちですが、計画的に制作を進めるうえで、システムがどのように体験を提供するのかを理解しておくことは必須です。
インタラクティブアートはそのシステム構成が複雑になりがちなので、慣れていないうちはスムーズに設計できないこともあります。
上に挙げたしゃぼ音玉は、センシングはArduinoで行って、そこからPCにデータを送ってProcessingで音を鳴らすという設計になっていますが、このようなシステムをつくるときに、箱と矢印で構成される簡単なシステム図を書いてみるとよいでしょう。

というわけで、以上第三回「OPEN A&T!」でした!次回も引き続き,制作におけるノウハウについて、プロトタイピングに関する内容を中心に紹介したいと思います。

これまでの連載:中垣拳
あし@ OPEN A&T(2)
https://media.dmm-make.com/item/1517/

「インタラクティブアートを始める人へ」OPEN A&T(1)
https://media.dmm-make.com/item/267/

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