ウェアラブル、IoT、ロボットなどで起業したい人のヒントとなる3冊(+α)

ウェアラブル、IoT、ロボットなどで起業したい人のヒントとなる3冊(+α)

yomoyomo
yomoyomo (ID191) 公認maker 2014/07/07
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最近はウェアラブルやらIoT(Internet of Things、モノのインターネット)やらロボットやらの(企業買収を含む)ニュースが多いですが、今回はこうしたハードウェア分野でビジネスをやりたい人のヒントとなる書籍を紹介させてもらいます。

ヒントとなる本 その1

1冊目は、少し前に邦訳が出たピーター・センメルハック『ソーシャルマシン M2MからIoTへ つながりが生む新ビジネス』です。
もはやネットに対応した家電製品自体はまったく珍しくなくなりましたが、インターネットにつながればそれだけで価値を増すわけではありません。本書はそこで必要なモノの見方、フレームワークをIoT系スタートアップBug Labs( http://buglabs.net/ )の創業者兼CEOが説く本ですが、糖尿病患者である妹さんの体調を監視して異常を各種手段で通知するシステムを作った逸話に代表されるように、絵空事の未来像を押し付けるのでなくニーズを汲み上げる姿勢に好感が持てます。
ネットをコミュニケーションの手段として特別視することなく全体から切り離すことのできない一部とみなすところ、ガジェットよりもサービスを重視するところなど参考にすべきところは多いですし、具体的な例を多用してるところも分かりやすいです(もっとも本が出る頃にはそうした例も一部は陳腐化しているのがこの手の話の難しいところですが)。

ヒントとなる本 その2

2冊目は昨年刊行された洋書になりますが、ロバート・スコーブル、シェル・イスラエル『Age of Context: Mobile, Sensors, Data and the Future of Privacy』です。
原題を直訳すれば「文脈の時代」となりますが、モバイル、ソーシャルメディア、(ビッグ)データ、センサー、位置ベースサービスの5つをキーとする視点はもはやありがち過ぎるものの、Google Glassや自動運転車や位置情報サービスなどいろんなハードウェアやソフトウェアが、ユーザの「文脈」から最良のサービスを判断して提供するものとしてまとめられるところに爽快感があります。
あともう一つ面白いと思ったのは、今や言葉として陳腐化しつつある「ビッグデータ」を持ち上げるだけでなく、小規模で的を絞った文脈のデータを「リトルデータ」と呼び、リトルデータがビッグデータを凌駕する場合を論じているところです。

ヒントとなる本 その3

そして3冊目も洋書になりますが、今年夏刊行予定のJonathan Follett編『Designing for Emerging Technologies: Ux for Genomics, Robotics, and the Internet of Things』です。
まだ刊行されてないのになんでお勧めできるんだよと突っ込まれそうですが、版元のオライリーのブログO'Reilly Radarで本書に収録される文章がいくつか先行公開されており( http://radar.oreilly.com/tag/designing-for-emerging-technologies )、特に昨年Accentureに買収されたことで話題になった( http://wired.jp/2013/05/17/accenture-fjord/ )デザインコンサルティング企業Fjordのグループディレクターのアンディ・ゴールドマンが書いた「Technology that gets under your skin」( http://radar.oreilly.com/2014/03/technology-that-gets-under-your-skin.html )という文章に特に感心したのがあります。
彼の文章は、ウェアラブルなんてもう古い、すぐに「Embeddables」が来る、という煽りから始まります。「Embeddables」とは「埋め込み可能」なブツのことであり、つまりウェアラブル機器のように身につけるのでなく、機器が人体に埋め込まれるようになるというわけです。
最初これを読んだときは、何をふざけたことをと正直思いましたが(この文章のタイトルは、「皮膚の下に潜り込む技術」という直訳の意味と、「人をイラっとさせる技術」というワタシのような反応を見越した意味のダブルミーニングになっているのです!)、情報伝達のあり方を突き詰めればそこに行き着くという確信を感じさせる文章で、少し前に村上憲郎氏のインタビューからなる「ウエアラブルの先にあるサイボーグ社会」( http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20140522/265184/ )という同趣旨の記事を読み、自らの不明を恥じたものです。
いずれにしても「ゲノム研究、ロボット工学、IoT向けのUX(ユーザ・エクスペリエンス)」とはキャッチーというか目の付け所のよさを感じさせるテーマなので、読みどころが多い本になると思います。

……という感じで終わるつもりだったのですが、今回の文章を書いた後で調べ直すと『Designing for Emerging Technologies〜』は当初の予定よりも2ヶ月ほど遅れ、10月末の刊行に再スケジュールされたようで、少し間が抜けてしまいました。オライリーからは9月末にズバリ『The Hardware Startup』( http://shop.oreilly.com/product/0636920030805.do )というハードウェアスタートアップを起業する人向けの本が出る予定ですので、待てない方は先にこちらを読んでおくのもアリでしょう。

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