「先端的路上表現学会」会報 第3号 - 3Dプリンターをつくる(3)

「先端的路上表現学会」会報 第3号 - 3Dプリンターをつくる(3)

yang02
yang02 (ID119) 公認maker 2014/11/27
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グーテンターーーク!
ということで現在は諸事情でバルセロナからベルリンに移動してしまいましたが、バルセロナで得た自作3Dプリンタ制作ノウハウを紹介する続きになります。
まだまだ路上には出ません。
前回までのおさらいは以下。

「先端的路上表現学会」会報 第1号 - 3Dプリンターをつくる(1)〜導入〜
https://media.dmm-make.com/item/1217/

「先端的路上表現学会」会報 第2号 - 3Dプリンターをつくる(2)〜材料を揃える〜
https://media.dmm-make.com/item/1217/

プリンタの組立は講師のジェラルドくんのアトリエにて、ジェラルドくんの従兄弟でバルセロナのFab/Makerスペース「MOB(Maker Of Barcelona http://www.mob-barcelona.com/ )」に勤務してるセルジーくんと共に、ミニワークショップ形式でワイワイやりました。
てなわけで、今回はいよいよ楽しい楽しい組立作業です。

組立てマニュアル/参考リンク

以下、今回制作するオープンソース3Dプリンタ「Prusa i3」をちょっとだけ改良したモデル「Moldstrap」を組み立てていく上で必須になるマニュアル/リンクです。

- moldstrap_wade_tutorial(組立てマニュアル)
http://yang02.com/data/3dprinter/moldstrap_wade_tutorial.pdf

- moldstrap [reprap](Moldstrap本家サイト)
http://www.pratipo.org/reprap/doku.php?id=moldstrap

- moldstrap16_bottomMOD SketchUp ファイル
http://yang02.com/data/3dprinter/moldstrap16_bottomMOD.skp.zip
※SketchUpをPCにインストールしてない方はこちらから
> http://www.sketchup.com/ja/download

以上3つの資料さえあれば、もはや以下の解説はいらないんじゃないか、というぐらいよくまとまっているので、ちょっと勘のいいものづくりが上手な人は以下読み飛ばして自分でサクサクつくり進めてしまいましょう。(ちょっと英語が苦手、というあなたには以下の解説はいくらか役に立つはず。)

さらにMoldstrapの基になったPrusa i3はオープンソース3Dプリンタの中では安価で一番人気があり、基本的な作り方はMoldstrapと一緒で、ネット上にリソースが沢山あるので「Prusa i3 assembly」なんてキーワードでググって上の方でヒットするリンクはだいたい有用で、上の3つで足りない部分を補ってくれるはずです。活用しましょう。

以下、参考になりそうなリンク。いずれもPrusa i3の詳しいアセンブルマニュアル。

Y軸

それでは早速どんどん組み立てていきましょう。まずはプリントベッドをY軸方向に動かす、プリンタの土台となる部分です。

後方

前方

と、組立マニュアルの図の見たまんま、全ネジとプリントしたパーツ、ボルト、ナット等、手元の材料から適当なものを選んで骨組みを組んでいきます。前方にはステッピングモータがつきます。上の図には示されてませんが、ステッピングモータの軸には、GT2ベルト( http://goo.gl/ue7Lcz )を噛み合わせるためのGT2プーリー( http://goo.gl/I1iSWm )を取り付けておきましょう。

で、丸棒と全ネジで前方後方の骨組みをがっちゃんこ。丸棒にはベッドをスムーズに動かすためのライナーベアリングを図のように(片側に2個、もう片方に1個)通しておきます。

ベッドの取り付けですが、裏から見るとこんな感じ。ライナーベアリングがベッドの穴にハマるようにして、結束バンドでくくりつけます。そして、GT2ベルトを適当な長さに切り、骨組み後方のベアリングとステッピングモータの軸のGT2プーリーを経由させて、プリントベッドの裏側に取り付けた、プリントパーツに噛むように固定します。

こんな感じ。言葉でごちゃごちゃ説明するより絵を見たほうが早いですね。
(※ベッドの部分はマニュアルにある図と自分がつくったプリンタはちょっと違ってます。)

X軸+Z軸

次にプラスチック樹脂を溶かして積層していくエクストルーダーを左右に動かすためのX軸の骨組みと、X軸の上下の動きを支えるフレーム(Z軸)を組み立てていきます。

図のようにまずメインフレーム、木枠を組みます。

接合部詳細。

Z軸を動かすのにはステッピングモータを2つ使用します。ということで2つ取り付け。

フレーム上部にはZ軸の骨組みを支えるパーツを取り付け。

続いてX軸関連のパーツ。プリンタ向かって左側のX軸の動きをつくる部分。パッと見少々複雑そうですが、見たとおりに組むだけで簡単です。ステッピングモータの軸にはGT2プーリーを取り付けておきましょう。

X軸右側。右側の丸棒に通すパーツになります。これも見たとおりに組むだけ。GT2ベルトを通すためのベアリングを組み込むのを忘れずに。

以上、木製フレームとX軸のパーツが組み上がったら丸棒、全ネジを通してがっちゃんこ。図の通りです。X軸の左右のパーツと、ライナーベアリングを通した丸棒を先に接合させて、それらをZ軸の丸棒に通し、最後に左右の全ネジを回し入れるとよいでしょう。

Z軸の全ネジとステッピングモータの結合ですが、カップリング( http://goo.gl/6sMwXG )がある人はそれを使って、なければM5のシリコンチューブで両者を結合し、結束バンドで固定すればOK。

ここまで組むとこんな感じ > http://instagram.com/p/kNbDFdn7mk
既に全体像がけっこう見えてきてテンション上がってきます。

エクストルーダー

次にエクストルーダー=プラスチック樹脂を溶かして押し出す部分を組んでいきましょう。個人的に、組立作業で一番難易度高めと感じたパートです。

200度の高温に達し、溶けたプラスチックがニョロニョロと出てくる部分をホットエンド(hotend)と呼びます。ホットエンドには沢山の種類があり(Hot End Comparison http://reprap.org/wiki/Hot_End_Comparison )Moldstrapでは「J Head Nozzle」というモデルのMk V系の型を使用します。で、J Head Nozzle系のホットエンドをパーツのセットで購入すると、少し加工が必要になります。

アセンブルした状態で売ってたりもしますが、そうじゃない場合、ホットエンドの先っちょの金属の部分に抵抗とサーミスタ(温度センサ)を差し込み、固定します。抵抗の熱でホットエンドを高温に熱し、サーミスタで細かい温度調整を行うという仕組み。抵抗、サーミスタの導線部分は熱圧縮チューブで絶縁しておきます。

ホットエンドの下ごしらえが済んだところで、エクストルーダーのパーツをX軸の骨組みに取り付けていきましょう。まずベースになるパーツをライナーベアリングに結束バンドでくくりつけ、固定します。図の通りです。

ベースにステッピングモータを取り付けます。軸にはGT2プーリーではなく、プリントしたパーツを図のように取り付けます。

そして、ギア、ホブボルト、ベアリングをはめていきます。図では普通のボルトに見えますが、ここは材料調達編で解説した、プラスチックを押し出すひっかかりをつくるために、M8の半ねじボルトを加工したホブボルトを使用します。図の順番通りにしっかりハメましょう。

ギア等をセットしたら、ホブボルトの反対側からプラスチック樹脂を挟み込む、エクストルーダーのカバーになるパーツにベアリングをはめ、M4のボルトで固定し、ホットエンドを所定の箇所にはめ込みます。

最後に、積層したプラスチックを即座に冷やすためのファンを取り付け、X軸制御パーツの両サイドのベアリング、GT2プーリーにGT2ベルトを通し、エクストルーダーのベースパーツの裏側で図のように固定して完了。

メカニカルパート仕上げ

機構組み立て系最後の作業はヒートベッドの取り付け。ベースのベッドの四隅に穴が開いているので、長めのM3ボルトを通してヒートベッド固定します。ヒートベッドはベースから浮いた状態になるよう取り付けます。ボルトを固定する際、ナイロンナット( http://goo.gl/Tb9Yl8 )と、底辺にはちょうナットを使用することをオススメします。ベッドを物凄くフラットに保つのが正確にプリント上での一つのポイントで、ナイロンナット、ちょうナットは平行具合を微調整するのに大変便利です。(ナイロンナットが入手できない場合は普通のナット+バネワッシャーでも可。)

ということで、セルジーくんと共に機構部分の組立無事完了。集中すれば3~4時間程度で出来てしまうと思います。

今回は長くなってしまったのでここまで。

次回は電気系パーツの取り付け > 動作確認 > テストプリント > キャリブレーションという感じで仕上げていきます。

お楽しみに。
チューーース!!

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