「Modeling with Internet」(4)

「Modeling with Internet」(4)

菅野 創
菅野 創 (ID155) 公認maker 2014/09/09
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今回は今まで紹介した「Captured Desire」と同時にマテリアライジング展Ⅱで発表した「Computed Copy」について紹介したいと思います。

Computed Copy

ブラスチックにとどまらず金属や細胞も3Dプリントされるようになってきています。OpenKnitというプロジェクトで自動ニットマシンを自作しているGerard君は”セーターをプリントする”と言っていて、うまいこというなぁと思いました。しかし近い将来、ニットじゃなくとも服は3Dプリントできるようになるでしょう。(プリントというよりは縫製の自動化かもしれませんが)それが一般的になったらどうなるかなぁと想像しました。ファッションデザインではデザインのコピーは常套手段で、有名になった売れるデザインはすぐにパクられます。その「デザインのコピー」がテクノロジーによって全自動で行われるのではないかと僕たちは想像しました。それを現状のテクノロジーを用いて可能な限りやってみよう、というのがComputed Copyの一つの軸です。

現状のテクノロジーが「デザインのコピー」をこなすには不十分であることは僕らも承知です。そして、不十分であることで、コピーを作ろうとしても結果的にそれはオリジナルと似ても似つかないものになるだろうということが予想されました。しかし、それは人の手を通してはなかなか発生し得ないデザインになります。それを逆手に取って、この手法によって人の手からは生まれ得ないデザインの服を作ることができる、ということができます。これがもう一つの軸です。

Computed CopyとCaptured Desire

そもそも、実はCaptured DesireのアイデアはComputed Copyのアイデアから派生しています。ファッションデザインのコピーをなるべくコンピュータに任せるために、インターネットからパリコレクションなどファッションショーの写真を漁り、123D Catchによって3Dモデルを作ろうと試みました。ファッションショーのランウェイは、カメラマンに囲まれてバシャバシャと撮られまくっています。これだけのレンズに囲まれていればスキャンに十分な画像が集まるに違いないと踏みましたが、残念ながらどこのファッション系のwebサイトでも一つの服に対して一つの写真しかあげておらず、もっぱら正面の写真で3Dモデリングはなかなか成功しませんでした。スキャンに使えそうな画像はきっとカメラマンのハードディスクでお蔵入りしているのでしょう...

そんな中、Victor&RolfのAW99-00のコレクション映像をyoutubeで発見、このコレクションではモデルが回転台に乗せられて回っています。スクリーンショットを撮りまくってモデリングを試みました。しかし、惜しい感じでした。

最近は服もネット通販がポピュラーになってきているのもあって、色んなECサイトが如何に本物を試着しなくとも買い物を失敗させないかを競うべく、かなり詳細なサイズが明記されていたり、高解像で写真をみれるようになっていたり、色んな角度から見れるような写真やビデオを載せていたりします。shopbodというサイトではモデルがくるっと一回転する動画を見ることが出来ます。このサイトからスクリーンショットを撮って3Dモデリングも試みたものの、結局ペラっとした3Dモデルしか得られませんでした。

インターネットから画像検索をして3Dモデリングに挑戦するうちに、別に対象をファッションにしなかったらモデリングできるんじゃね?という話になりました。あまりに失敗続きだったので、どうにかこの手法で成功した例が欲しいと思っていたので早速挑戦するとモデリングが成功しました。そこからむしろモデリングが可能な対象ってなんだろう、と考えるに至り、Captured Desireは誕生しました。

実際のプロセス

結局、最終的に決まったComputed Copyのプロセスでは最初にネット通販で服を買います。服の選定はご近所ものづくり同盟内での協議の末、日本のファッションシーンにおいて模造品が多数出回ったことが有名なA BATHING APEの最もわかりやすいアイテムであるところの迷彩パーカーがテーマに適切だろうという話にまとまりました。

届いた服を着て、360°カバーできるように写真に撮って、123D Catchを(正しい使い方で)使って、3Dモデルを作ります。

3Dモデルは1万個くらいのポリゴンだったので、これではちょっと多すぎて、型紙に展開できそうにないので、減らしていきます。

ポリゴン数が100より少なくなるあたりから、あからさまに形状が歪んできます。いろいろ並べた中から、歪み具合を考慮して、ポリゴン数40, 64, 100のものを実際に服としてつくることにしました。型紙への展開は、pepakuraというペーパークラフト用の自動で展開図を作成してくれるソフトがあったので、それを使用しました。ボタン一つでテキスチャ付きの展開図を生成してくれるとても便利なソフトです。

pepakuraで作った画像データを布にインクジェットプリントをやってくれる業者に発注し、届いた布を縫製し、服が出来上がります。

一通りのプロセスをまとめたビデオがこちらです。

http://vimeo.com/104417613

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