ニコ技のツボ(6) ニコ技のはじまり。

ニコ技のツボ(6) ニコ技のはじまり。

akira_you
akira_you (ID197) 公認maker 2014/10/15
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人気のあるニコニコ技術部動画から、akira_youが「ここがツボだよね」というポイントを紹介します。

今回は「ニコニコ技術部って何で始まったの?」という話です。私は現状のニコ技が好きですし、懐古主義ではありません。ただ、ニコ技の始まりを注意深く見ていると、第2第3のニコ技はいつ現れてもおかしくないぞ。っと思えるはずです。

ツボ1:名付け(タグ)の大切さ

ニコニコ技術部の誕生の瞬間はrerofumiさんの以下の記録が最も詳細に書かれています。
http://www.fumi2kick.com/rrtalk/archives/1007
簡単にまとめると、時は2007年秋、数々のMAD動画(アニメなどをリミックスした動画)の流行によって初音ミクがネギを振るという設定がニコニコ動画の中で広まり、数々の動画が作成されていました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm982882

とにかく上の動画が流行ったんです。

そんな中、「初音ミクペーパークラフトを作ってる人がいたなぁ。ペーパークラフト動かしてネギ振り再現できるな。」と思い作られたのが以下の試作品です。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm1256049

サーボモータを動かす事ができるようになると起きる、ごく普通の衝動です。

上の動画に「ニコニコ技術部」タグが付けられ、その後数日のうちに「ニコニコ技術部」タグは以下のようなミクにネギを振らせる動画につけられていきました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm1122467
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1140052
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1137827

その後の「ニコニコ技術部」だなと思われる作品がタグによって集められ、そこから今に至るニコニコ技術部が作られたのです。

rerofumiさんの記事にもありますが、このかっちょいい名前こそが重要なんです。事実「初音ミク実体化計画」などのタグでは「ニコニコ技術部」のような大きなムーブメントは置きませんでした。
単にやっている活動を要約するだけの名前ではなく、学校の部活のように、そんな事が好きな人達といった人をカテゴライズするような名前。当時は現在と違って自分でタグ付けを行わずにニコ技っぽいものを作ると誰かがニコ技タグを付けてくれるものでした。そういった他者から認められたという、褒め言葉的なタグの側面もありました。現在での「技術の無駄使い」的なタグとも言えるでしょう。

なお現在では、投稿動画数が多く埋もれてしまうのはもったいない理由で、ニコ技タグは自分で付けよう派がほとんどです。(皆さんも遠慮せずにニコニコ技術部タグをつけましょう)

ツボ2:ネタのタダノリ、情熱と打算

ニコニコ技術部が出来た当時に行われていたのは、端的に言って「初音ミクのメトロノーム」のパクリです。ウケたネタをもとにネタを作る。ネタのタダノリです。もちろんこの中には、アホっぽい方法でネギをふる事自体に共感を覚えて作った人もいましたが、自分の自慢したい事をネギ振りにかこつけて自慢する事もままありました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm1458171
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3741792

ネタのタダノリは別に悪い事ではないです。「赤」と言われたらとりあえず「3倍速」と答えておく。眼鏡を探すときは大げさに「メガネ、メガネ」と言いながら探す。元ネタを見たことすらない人も使っているネタです。でもそのネタを共有する事である種一体感と、定番の笑いが得られるのです。

ツボ3:場の密度

最後にちょっとだけ分かりにくいのですが。場の密度です。
昔から工作している人は居ました。ジェットエンジンっぽいものを作ってジェットエンジン搭載ケッタマシン作ったりと、いかにもニコ技らしいアホな事をやってる人もいました。ただ、それに続いてやろう!といったムーブメントにはなりませんでした。

例えば、通勤途中に一人のモヒカンを見つけても、あまり気にならないでしょう。でも通勤途中に3人のモヒカンを見かけたら、「流行ってるのか?」「イベントがあるのか?」って気になりますよね。流行やムーブメントと言うものは、合計の人口の問題というよりも、むしろ目の前で気になる程に高頻度に観測されるかどうかなのです。

目の前で工作をやっている動画が3本立て続けに現れて、わりと再生数も伸びている。これは偶然かもしれません。でも自分が工作が好きだという前提でそんな状況を見たら、同じアホなら踊らにゃ損でしょう。
そんな風に何かが一気に現れる現象は意識しなくても、複数の人が同時に同じネタに行き着くことままあります。例えば「あの楽器」を作ってというこの動画がアップされた時、すでに約5人があの楽器を作るための基礎技術の開発をしていました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm5647118

これはもう、「一堂に集まるべくして準備している人を呼び出した」という風にも見えるでしょう。その結果、あの楽器という場が一気に盛り上がりました。

当時の熱気は以下のwikiを眺めていても感じる事はできると思います。
http://wiki.nicotech.jp/nico_tech/?%E3%80%8C%E3%81%82%E3%81%AE%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%80%8D%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88

このように、すでに一気に盛り上がる準備ができているものを最後にちょっとつつくというのも、場の密度を高める良いての一つだと言えます。

まとめ

良い感じに夢をもてる「名前付け」、いろんな人が「タダノリ」できちゃう心広い文化、そして適度な熱気が感じられる「場の密度」それらが集まれば、ニコ技のような事はどこでも起きると思っています。
特に最後の一つは誰かが一人で頑張っても無理なもの、なんか面白そうなもの見つけたら首をつっこんで場の蜜を上げるのを手伝ってあげましょう。きっと楽しいですよ。

これまでの連載:

ニコ技のツボ(5) 愛すべき馬鹿になろう
https://media.dmm-make.com/item/2005/

「“心が折れる動画”たち」ニコ技のツボ(4)
https://media.dmm-make.com/item/1603/

ReadyToCreate ニコ技のツボ3
https://media.dmm-make.com/item/1535/

ニコ技のツボ(2)「生体情報可視化やってみた」
https://media.dmm-make.com/item/935/

「バーチャルリアリティFPSシステムを作ってみた」ニコ技のツボ(1)
https://media.dmm-make.com/item/279/

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