3Dプリンタで直接出力したガレージキットを組み立てる

3Dプリンタで直接出力したガレージキットを組み立てる

前回3DCADで戦車のガレージキットを設計、組み立てキット状態で3Dプリントするまでの過程を紹介させて頂きました。
今回は実際に3Dプリントされたガレージキットを組み立て、塗装をした完成品に仕上げるまでの手順を紹介させて頂きます。
組み立てるキットは1/144スケールのドイツ軍戦車VK4501(p) 通称ポルシェ・ティーガーです。

パーツの確認および洗浄

下の写真はDMMから届いたキットの状態です。
アクリル樹脂高精細で3Dプリントされたパーツのため、表面にワックス状のサポート材が付着しています。キットの組み立てを開始する前にこのサポート材を除去するためにパーツを洗浄する必要があります。
DMMから出荷される時点である程度はサポート材を除去してあるのですが、きちんと塗装ができる状態にするためにはパーツの洗浄が必須となります。

パーツの洗浄はいくつかの方法があります。
もっとも簡単なのは一度沸かした熱湯にパーツを浸ける方法です。
こうするとワックス状のサポート材が熱で溶けて水面に浮いてきます。
熱湯に中性洗剤を垂らすとより効果的です。
さらに熱湯に浸けることにより、パーツの歪みを補正するという効果もあります。

またもし超音波洗浄機をお持ちの場合には、超音波洗浄器で洗浄する方法も有効です。
当方では熱湯に浸けて洗浄した後、浦和工業 ウルトラソニック 超音波洗浄器 UL-600という模型用の超音波洗浄器(お値段4k程度)でさらに洗浄をしています。

なお、上の二つの方法でも除去しきれないしつこくこびり付いたサポート材はラッカーシンナーにパーツを浸けてサポート材を溶かして除去するという方法もあります。
但しあまり長時間浸けているとパーツが脆化してしまう場合があるため、注意が必要です。
さらに脱脂油としてレジンウォッシュを使うと一発でパーツが脆化してしまうのでレジンウォッシュの使用はお勧めしません。

洗浄したパーツの組み立て準備

パーツを洗浄して十分に乾燥させた後は組み立ての準備に取り掛かります。
そのまま組み立てようとすると、場所によってはアクリル樹脂を積層する際にできる積層痕によって表面が荒れてしまっている部分などがあります。
組立前にそういった部分を確認し、サンドペーパーをかけて表面を整えます。
なおパーツの素材はアクリル樹脂でできています。アクリル樹脂はポリウレタンレジンやプラスチックと比べると若干固くて脆い性質があります。このためパーツにあまり無理な力を加えると簡単に折れたり割れたりしてしまうことがあるため、細長いパーツや細かいパーツについては慎重に扱う必要があります。
ランナーから切り離して表面をペーパーがけしたパーツの状態がこちらです↓

とりあえず仮組みもしてみます。
元の形状を3DCADで設計しているため、パーツ同士の嵌め合いは非常に良好です。

下地塗装

パーツを洗浄してサンドペーパーがけを行い、下地を整えるところまで進めてしまえば、後は通常のガレージキットと同じように組立・塗装をすることが可能です。
組立の際の接着には瞬間接着剤を、塗装にはラッカー系の塗料を使用してください。
下の写真はラッカー系のサーフェイサーで下地塗装を行い、仮組みをした状態のものです。
素材のアクリル樹脂が半透明のため、サーフェイサーを吹き付けた段階で初めて積層痕がある部分に気づくこともあります。その場合は積層痕が出ている部分にもう一度サンドペーパーをかけて、積層痕を消し、再度サーフェイサーを吹き付けます。

組立および塗装

下地塗装に続いて基本塗装を施します。
塗料は前述のとおりラッカー系の塗料を使用しています。

なお、今回組み立てるキットは機関部のエンジンまで再現しています。

基本塗装が終わったら細かいパーツの塗り分けを行い、今度はウェザリングを施します。
薄く溶いたブラウン系のエナメル塗料を一度全面に塗り、エナメルシンナーを含ませた綿棒などで拭き取ります。
さらにエナメル塗料が乾いた後にタミヤのウェザリングマスターを全体に塗してやると、細部に陰影がつくようになり、よりリアルに見えるようになります。

完成

ウェザリングをした後、に薄目に溶いた艶消しのクリアーを吹き付け、全体の色調を整えます。
以下の写真が完成したモデルの画像となります。

今回作例として紹介させて頂いた1/144 VK4501(p) ポルシェ・ティーガーのキットは以下のサイトにてお買い求めいただくことができます。
このキットの他にも3Dプリンタで製造した様々な取り扱っておりますので、是非お立ち寄りください。
DAMEYA-NET:http://www.dameya.net/

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