全自動でレポートを書くロボットをつくってみた!(後編)

全自動でレポートを書くロボットをつくってみた!(後編)

回路師
回路師 (ID175) 公認maker 2014/05/09
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「200枚のレポートを手書き」という課題をやりたくないために作ったロボットについて紹介します。
前回は必要な機能を洗い出しました。今回はいかに作ったかを説明していきます。

少ない予算で必要機能を実現するためには!?ハードウェアの製作

XYZ軸3つ分のモータや変速機、センサを買うと結構高いので、ジャンク屋で買った複合機から取り出しました。動画ではよく、「そのままその複合機を使ってあげて!(笑)」とコメントが入りますが、手書きが目的なので分解してしまいました。

・ジャンク屋で買った複合機

・複合機からモータ、タイミングベルト、プーリー、センサを入手

また、圧力センサも普通に買うと高いので、ジャンク屋で買ったプレイステーション2のコントローラで代用しました。一見わかりませんが、このコントローラのボタンには圧力センサが内蔵されています。メタルギアソリッドなどをプレイしていると押す力によって技が変わりますよね?(笑)

・使用したソニー PS2 DUALSHOCK 2
 上のディスプレイは以前改造した際に付けたもの

ちなみに、そのままだとスペースをとるのでぶった切りました。

・スペース活用のために加工、創造の前には破壊が必要

それ以外の部分ではホームセンタで売っているアルミの材料を使いました。角パイプは足やフレームの部分、丸棒は回転や平行移動の軸、板は部品の接合部へ使うといった具合です。丁度、ロボコンで使っていたCADソフト(SolidWorks学生版)があったので、設計に使わせてもらいました。

・ロボットの設計図(下方向から見た図)、1ヶ月程度で作成

・ロボットの設計図(下方向から見た図)、1ヶ月程度で作成

ソフトウェアの製作

文字を書く流れを説明すると、PCではレポートの用紙の左上端を原点に文字の各辺を座標に変換して、書き順通りに順にロボットに送信します。ロボットでは受信するたびにペン先をその座標に移動させてレポートを書きます。

まず、PC側では既存のソフト(Jw_cad)で文字データを座標に変換し、それを自作のソフト(VBでプログラミング)でロボットに送信できるようにしました。自作のソフトには、レポートを書く前に画面に描画するシミュレート機能と、実際にロボットに送信しながら画面に描画する進捗表示機能を付けました。

・自作のソフト、ロボットにデータを送信しつつ描画状況を確認できる

そして、ロボット側では受け取った座標に各軸が移動するようにしました。各軸はポジションセンサで位置を常に読み取りながら、指定座標まで動くようにモータを回します。このとき、指定座標を行き過ぎたり、たどり着かなかったりすると文字が崩れてしまうので、微妙な位置制御が必要でした。

こういった問題を解決するのにロボット工学ではPID制御がよく使われるのですが、当時はそういうものは知りませんでした。試行錯誤の末なんとかP(比例)制御を編み出しました。IとDがないのですがこれが後々、出力した文字がなんだか手書きっぽいぞ!という現象に繋がったのでした(笑)

・実際に書いた文字1、実際のレポート内容、同じ大きさの字

・実際に書いた文字2、ちょっと複雑な漢字、ちょっと大きめの字

・実際に書いた文字3、数式、ちょっと大きめの字

・実際に書いた文字4、顔文字、ちょっと大きめの字

・ 実際に書いた文字4、顔文字、ちょっと大きめの字

製作後の反響とロボットのその後

製作の話をニコニコ動画に投稿したところ、技術カテゴリでランキング1位になりました。当時の私にとって初めての経験だったのでとても嬉しかったです。また、その2ヶ月後に大人の科学マガジンに掲載して頂いたのはもっと嬉しかったです。驚いたのが、それがきっかけで両親にブログやこの活動のことがばれたこと(笑)、レポート課題の担当教員にもばれて学科のメーリングリストでマガジン掲載のことが告知されたことでした(笑)もちろん、翌年から課題へのロボット使用は禁止になりました。

あと、実際に課題へロボットは使いませんでした。何故かって?紙の自動送り機能が課題開始までに間に合わなかったからです(笑)それでも色々と凄く面白い経験をさせてもらいました。4年経った今でも自宅の段ボールの中で大切に保管しています。

・現在、ロボットは自宅の自室で大切に保管中

・ 一番最後に書いた字、Make:Tokyo Meeting 04出展前に書いたもの

参考にしてくれた記事

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