オープンソースハードウェアの現在

オープンソースハードウェアの現在

yomoyomo
yomoyomo (ID191) 公認maker 2014/11/17
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2005年にオライリーがMake Magazineを創刊し、その後Makerムーブメントと呼ばれる、民主化されたもの作りが広がる中で、ただ単に作りたいものを作るだけに留まらず、成果物をMakerコミュニティと共有して価値を分かち合いたいという動きが出てくるのはごく自然な流れでした。

Makerムーブメント自体、90年代以降のオープンソースムーブメントに多大な影響を受けているわけですが、オープンソースのハードウェア版を謳うプロジェクトが出てくると、果たしてオープンソースハードウェアって何? という疑問が出てきます。設計ファイルを誰でもダウンロードできるようにすれば、それはオープンソースなハードウェアと言えるのでしょうか?

オープンソースハードウェアのライセンスや定義を考える動きは2007年頃から本格化しますが( http://makezine.jp/blog/2007/04/open_source_hardware_what.html )、この連載でも第1回目( https://media.dmm-make.com/item/261/ )で取り上げたリモア・フリードやArduinoチームなどMakerムーブメントの重要人物たち、クリエイティブ・コモンズの法律顧問、そしてオライリーのMake関係者などによる会議が2010年に開催され、その後オープンソースハードウェアを中心的に取り扱うオープンソースハードウェア協会( The Open Source Hardware Association http://www.oshwa.org/ )が立ち上がり、オープンソースハードウェアの定義1.0( http://www.oshwa.org/definition/japanese/ )が2011年2月に正式公開されました。

オープンソースハードウェアの定義は、上に書いた出自を考えれば当然ですが、Open Source Initiativeのオープンソースの定義( http://opensource.org/docs/osd )を規範としています。両者を読み比べれば、ハードウェアを対象とすることの難しさが出ていて、その意味でもハードウェアのオープンソース化に携わらなくても、多くのMakerが学ぶところのある、一度は読んでほしい文章です。

オープンソースハードウェア協会が主催するオープンソースハードウェアをテーマとするイベントOpen Hardware Summitが、今年も9月30日と10月1日の2日間、イタリアのローマで開催されました( http://2014.oshwa.org/ )。2010年に始まったOpen Hardware Summitも今年で5回目となり、正直に言うと報道などを見ても段々と新味が薄くなっていますが、一方でオープンソースハードウェア協会はこの秋正式に税額控除の対象となる非営利団体の認可を受けており、これから本格的な活動が期待できます。

今年のOpen Hardware SummitもMaker Mediaのデール・ダハティなどおなじみな面々が参加する一方で、今年の登壇者でワタシがおっと思ったのは、Seeedstudioの創業者にしてCEOのエリック・パンです。彼並びにSeeedstudioについては、高須正和さんが何度も書いているので、そのポインタをもって紹介にかえさせていただきます。

ギークはヒーロー「MakerFaire深圳」(2)

出典- https://media.dmm-make.com/item/247/

深圳の工場見学ツアーとオープンソースハードウェア MFSZ 剣客商売(ハッカービジネス) (4)

出典- https://media.dmm-make.com/item/1877/

今、深圳のモノづくりがヤバい。中国の“Makerスター”、エリック・パンが生んだすごいエコシステム

出典- http://engineer.typemag.jp/article/tks-01

「Makerのハリウッド」深圳を代表するMaker企業が、オープンソースハードウェアのビジネスにおいても先頭を走っており、ヨーロッパで開催されたオープンソースハードウェアのカンファレンスにおいて、「パクリ(Shanzhai)から学べ」という知見が傾聴されたということに正直複雑な気持ちにもなりますが、Makerムーブメントの展開を考える上で無視できない話だと思います。

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