ニコ技のツボ(8)「展示会〜動画の外のニコ技たち」

ニコ技のツボ(8)「展示会〜動画の外のニコ技たち」

akira_you
akira_you (ID197) 公認maker 2014/11/19
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タイトル絵はNT金沢2014より。(あしやまひろこ氏の東京メトロ電光掲示板を用いた衣装)

人気のあるニコニコ技術部動画から、akira_youが「ここがツボだよね」というポイントを紹介します。ニコニコ技術部はニコニコ動画に自然発生した自分で開発したモノを動画紹介している人達です。高い技術力を自慢するだけでなく、チープな技術で笑いを取ったり、動画サイトで流行しているネタに乗ったりと様々な人が様々に楽しんでいます。 今回紹介するのは、ニコ技の人達が時々参加・主催している展示会です。

ニコニコ技術部の一部の人達は動画の中だけではなく、実際に触る事ができる展示会にも作品を出展しています。ニコニコ技術部の有志が集まったOFF会のようなもの(NT京都,NT名古屋,NT金沢,NT福岡,NT東京等)もあれば、オライリー社が主催しているMaker Faire Tokyo等の大きな展示会。電子工作コンテストなどの各地方で行われているコンテスト等でも見る事ができます。動画で見れるものを、何故わざわざ現物を見に行くのか。見せに行くのか。原物や、実際の作者に会う楽しみもあるんです。

ツボ1:動画では伝わらない面白さ。

「動画では伝わらない面白さ」は3Dプラネタリウムのヒゲキタさんのキャッチコピーなのですが、3Dや触感などは通常の動画では原理的に伝える事ができません。

写真引用:ヒゲキタ工房 http://www6.nsk.ne.jp/~higekita/
ヒゲキタさんの3Dプラネタリウムでは写真のような星空はもちろん、アナログ方式の3D立体投影の映像が楽しめます。よく見かける3Dディスプレイは箱の中で繰り広げられる立体ですが、この方式の場合は頭の上から自分にふりかかり、覆い被さってくる3D物体の中をすり抜けるといった体験が可能です。頭から3D映像が来ると、何もないの分かっているのに、頭上に迫り来る3D映像を避けようとするのが楽しいです。

写真引用ニコニコプラネタリウム部:
http://ch.nicovideo.jp/hoshikaze-ya/blomaga/ar571214
ヒゲキタさんのドームを使って、半球ディスプレイを作っているニコニコプラネタリウム部も居ます。これは没入型ディスプレイという分類になるんですが、画像の世界に入り込めます。星空の中を駆け巡るような表現をするとき、周辺視野画像(注目している部分から遠く離れた横方向の画像)は移動速度感を強烈に与えてくれます。このため、CGの世界にミクといっしょにダイブするといいった表現が可能になります。(マジで鳥肌ものです)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm7716983

庄松屋さんの作品の「ずっしりとした重さ」とそこから来る立ち振る舞い。持ってみて初めて分かります。何の予備知識もなく持つと、ガンランスに自分が振り回されてしまいます。ちなみに庄松屋さんは発火モデルガンが好きです。それもあっての自然な感覚の重さなのでしょう。

このように文章で伝えるのも難しいような感触に関する事を動画ではリアクション芸でなんとか伝えようとするんですが、限界があります。やはり実物を触るのが一番です。さらに動画で分かりそうな作品でも現物を目にすると違った感想を持つ物があります。私が一番に挙げたいのは、ユウタさんの作品です。白いアルミと黒い樹脂を美しく組み合わせる事に関しては素晴らしい技の持ち主です(私akira_youの私見)。暇を見ては磨き続けたアルミの美しい表面感は動画で捉えられそうで、実は難しいです。(光の加減で気がつく美しさ)

ツボ2:「あの動画の作者に会える!」が売りになるのは制作者にとってこそ

ニコ技有志主催の展示会ではよく「あの動画の作者に会える」という事を謳い文句にします。「ニコ技動画を見るのは楽しいけど、自分では全く作らない」という人にはあまり響かないキャッチフレーズなのはわかって書いています。自分で何かを作っている人に向けてのキャッチフレーズなのです。

設営中の1コマ、談笑している全員が、それぞれニコニコ技術部で作品を上げている作者

制作上のコツなど、動画を面白くする上では重要ではない事は動画からは省かれています。さらにこんなのを作っていきたいけどね〜。といったこれからの話も動画にはありません。そんな話をできる相手は展示会ぐらいにしかいないのが現実です。そういった「これからの友」に会いに行くのです。

2013年のNT名古屋の様子。会議室を借りての開催です。

そういう意味で、実は規模の小さい展示会にも一定の人気があります。確かに規模は小さく来る人も少ない展示としては暇な部類に入ります。その分出展者が展示をぬけて他の展示をゆっくり見る事ができる。そこから始まるコラボレーションもままあります。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm23289189

動画:NT京都の作品一覧

見学者としての対応と、出展者同士としての対応はやはり違います。そう本当の名刺は「出展作品」なのです。それも「名前」という実態の無い名刺ではなく、何をする人なのかを如実に表す実体のある名刺です。名前なんてスグに忘れてしまいますが、作品は覚えています。

ツボ3:自分で新しい場を作れる

ちょっと面倒もありますが、こんな風に普段馬鹿をやっているニコ技な人達を集めるというのも楽しいです。作品の配置を考えたり、展示会場内でイベントやってみたりと、展示会自体がある種の作品なのです。ニコニコ技術部の面白い所はOFF会感覚で展示会を自ら企画している所です。ニコ技有志で行うものには伝統的に「NT(都市名)」という名前が付けられますが、実は別に縛りがあるわけじゃないです。

まとめ

原物を見るのは楽しいです。展示して、これからの友に会いに行くのも楽しいです。そういう場を作るのも楽しいです。そういう情報はニコニコ技術部Wiki中心に上がってくるので定期的に拾いましょう。




ツボ3おまけ:NT(展示会)開催のコツ

ニコ技有志展示会等を自分でもプロデュースしてみたいと思ったあなた。今がチャンスですよ!特に東北・中国地方はやってほしいという声はちょいちょい聞くものの、開催には至っていません。と言う事で開催のコツを少し書き出してみました。

出展者を集める

まず何よりも出展者が集まらないと話になりません。個人的な経験で言うと3人ぐらいある程度有名な作者に声を掛けて出展を表面してもらいます。あとはエントリシートをWeb公開しておけば30人ぐらいまでは集める事ができます。展示会で出展者が気にするのは、その展示会が自分に適しているか?という事です。超アウェイはつらいのです。そこでこんな人達に展示して欲しいよ!という事を実例で示すのです。

コンセプトを示す短い名前考える

無くても大丈夫ですが、あると人を誘う時にプレゼンしやすくなります。日常会話の中でプレゼンするなら5秒で分からないと辛いです。例えばNT展示会シリーズでも、「NT**」という名前とは別に、「ニコニコ技術部勉強会」・「ネタ物系ものづくり大集合」という名前を付けているものもあります。

場所の話

何のつてもない状態で一番簡単なのは自治体等がやっている会議室などを借りる事です。定員30人ぐらいで1日6千円、当該地区住人ならさらに半額!といったのがザラにあります。ただ3ヶ月前ぐらい予約が必要な所が殆どです。急にやりたくなったら高いですが、民間の会議室になるかとおもいます。
一度実績を作れば、それを元に色んな所にお願いに行くのも手です。私自身は西院ミュージックフェスのスタッフとしてすでに西院春日神社を使わせて頂いていた関係で、宮司さんと知り合いだったので、そこの幼稚園を使わせてもらってNT京都をやっています。

こうやって借りると、責任は重くなりますがそれに替えられない自由度があります。(BBQやったり、ビールサーバもちこんでの展示会ができる会場は少ない)

写真:NT京都メイン会場 幼稚園ホール(このほか教室・園庭・神社境内・能舞台を使います)

あとはNT金沢のように地元の地域振興関係の人と仲良くなってしまっていると、駅ナカという突飛な場所でできたりもします。これはそもそも開催地方の地元で働いている等の繋がりがないと、そういった場所が使えるという情報すら得るのが難しいかもしれませんが。

写真:金沢駅地下1階 奥の方でNT金沢を開催

保険の話

そして万が一の事故の話。信頼できる保険屋が身近に居ればその人に相談するのが一番です。最低限、全出展者に入って欲しいのは「個人賠償保険」です。世帯単位で入ればいいので同居の親が居る人は親に聞いてみましょう。また賃貸アパートに住んでいる人は火災保険と同時に加入させられている事が多いです。
誰かの物を壊した、怪我をさせてしまった。等に対応できます。(自動車運転中・勤務中・誰かの指示に従っている場合は「業務」扱いなので対象外。)自転車で誰かを怪我させた時も使えるので入っておきましょう。

個人賠償保険の良い所は、話を円滑に出来る事です。誰かの物を壊した時に「弁償するよ」と言っても「いあいあ、そこまでして貰わなくても」と微妙な空気になります。それが保険が効くとなると話は別です。スムーズに話が進みます。(ただ、双方で書類が超面倒くさいのでやりたくないです。安全第一です。)

さらに建物を借りてのイベントを行う場合は「施設賠償責任保険」に「施設損壊補償特約」をつけます。端的に言うと展示イベントやっていて、主催者のミスで火災が発生した場合に使う保険です。免責(保険金支払い手続きに掛かるお金)が10万程度あるので、まず出番はないですが高額なものを壊した時には必要になります。掛け金は規模によりますがNT京都(500人来場10億補償)でも7千円ぐらいなので大した金額ではないです。

これまでの連載:ニコ技のツボ

ニコ技のツボ(7)「初音ミクを現実世界に召還して踊らせたい!
https://media.dmm-make.com/item/2549/

ニコ技のツボ(6) ニコ技のはじまり
https://media.dmm-make.com/item/2261/

ニコ技のツボ(5) 愛すべき馬鹿になろう
https://media.dmm-make.com/item/2005/

「“心が折れる動画”たち」ニコ技のツボ(4)
https://media.dmm-make.com/item/1603/

ReadyToCreate ニコ技のツボ3
https://media.dmm-make.com/item/1535/

ニコ技のツボ(2)「生体情報可視化やってみた」
https://media.dmm-make.com/item/935/

「バーチャルリアリティFPSシステムを作ってみた」ニコ技のツボ(1)
https://media.dmm-make.com/item/279/

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