DMM.make AKIBA でレーザーカッター

DMM.make AKIBA でレーザーカッター

taka
taka (ID2793) 2014/11/30
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DMM.make AKIBA でレーザーカッターが予約可能になったので、早速利用してみました。データとして用意したのは日本地図。遊びなので何でもいいのですが、準備が容易で、かつ形状がそこそこ複雑な題材として選びました。

用意した素材は、アルミ板(1mm厚、5mm厚)、ヒノキの板(9mm厚)、コルク版(2mm厚、10mm厚)、アクリル板(2mm厚、5mm厚)です。近所のホームセンター、コーナンで適当に選んできました。が、アルミ板は利用できませんでした。光を反射する素材は使えないそうです。これは機材そのものの制約。レーザーの種類に応じて、適応が決まっているようです。

まずデータをレーザーカッターにつなげた Windows PC に転送します。自分の USBメモリを使います。今後、USB メモリが常備されたり、ネットワーク経由の転送ができるようになるかもしれませんが、今は持参しましょう。

データはイラストレータで用意します。日本地図の元データは http://www.kabipan.com/geography/whitemap/ から頂きました。カラーモードを RGB にして、赤線 (#FF0000) または青線(#0000FF)で切断、黒塗り(#000000)で彫刻になります。今回の加工は、切断の赤線のみとしました。

実は日本地図以外に、自社のロゴをかまぼこ彫り(かまぼこのように丸く文字が浮き出る彫り方)しようとグレースケールのデータも用意していたのですが、現時点(2014年11月27日)では利用できませんでした。高さがなだらかに変わるような彫り方をする場合、データのグレースケールをレーザー出力の強弱に置き換える必要があります。その試験ができていないとのことです。機材の性能としては加工できるものの、運用上、まだお預けです。

https://www.youtube.com/watch?v=v9qTqr7_rio

さて、まず 9mm厚のヒノキの板から切断します。板の大きさを測り、イラストレータのアートボードを板の大きさに合わせます。周囲のマージンを多少残しながら、アートボードに合うように日本地図を拡大縮小します。それをプリントすると、専用のソフトにデータが転送されます。プリンタドライバとして実装されているのですね。

今はまだライセンス制度が無いので、スタッフが操作してくれます。元データさえ持って行けば、予備知識は不要です。希望すれば、教えてもらいながら自分で操作することもできます。

レーザーカッターに素材をセットし、レーザーの焦点距離を合わせます。焦点距離合わせは、かなりアナログです。レーザーの照射口に、焦点距離長に作られた部品をぶらさげます。素材をセットしたステージを上下させて焦点距離に合わせます。まずボタンを長押しして、だいたいの高さまで近づけたら、ボタンをクリックするようにして、ちびちびと距離を縮めていきます。焦点距離ぴったりになると、ぶら下げた部品がころんと外れます。オートフォーカスとか、無いんです。

専用ソフトで材質と厚さ、レーザー出力をセットして、切断開始。今回は出力100%で。眺めていて一番楽しい時間です。繰り返すと飽きてきますけどね。

5分ほどで切断完了。見た感じ、なんか、切れてなさそうです。蓋を開けて板を取り出し、天井の照明を透かして見ると、部分的に貫通してはいるものの、全体的にまだまだです。再度素材をセットします。正確に元の位置に合わせないと、ズレて切断されます。2回目トライ。しばし待ちます。終わって裏返して、やっぱりだめ。最終的に5回切断しました。

どうやら、厚いモノは苦手のようです。焦点距離から離れるとレーザー光が広がり、切断力が弱くなります。平行に進むのが身の上のはずのレーザーも、広がるのですね。焦点距離から離れるほど弱くなるので、切断を重ねる毎に均等の厚さ分が切れていくのではなく、最初はたくさん切れて、離れるほど切れなくなっていきます。スタッフの話では、厚さ6mmくらいなら、一発で行けたかも、とのことです。

https://www.youtube.com/watch?v=gxh_mV2SVtg

さて、次に厚さ 2mm のコルクシートです。これは一発で切れるでしょう、と思ったのは間違いでした。2回の切断を要しました。しかも、切断面が焦げ焦げです。これでは商品になりません。売らないけど。

https://www.youtube.com/watch?v=Xs1AQCn0wOo

気を取り直して厚さ 5mm の透明アクリル板。アクリル板のような人工素材は、安定してよく切れるそうです。1回目の切断では、ぜんぜんダメ。2回目で、半分くらいの都道府県が外れるようになりました。3回目で全部OK。アクリル板でも、5mm も厚さがあると、3回の切断が必要なのですね。

切断できたかどうかの判断基準の一つとして、煙の出方を見る、というのがあります。アクリル板の1回目の切断では、煙が素材の上に出ていました。2回目の切断では、透明アクリル板を通して、板の下に白い煙が出るのが見えました。素材を乗せるステージが高さのあるハニカム構造になっており、空気が通り抜けられるため、透明な素材だと煙が素材の下に滞留するのが、不透明な素材だと煙が素材の脇から出てくるのが見えます。

どの素材も一発では切れませんでしたが、11F には、さらに出力の大きなレーザーカッターがあるので、そちらを使う手もあります。ただしデータ入稿して加工を依頼するタイプの有料サービスなので、自分では機材を操作できません。また、切断速度そのものは、10F のレーザーカッターの方が速いそうです。

今回得られた教訓がいくつかあります。

・厚さが2倍になると、切断時間は 2倍ではなく、おそらく指数関数的に長くなる。

・天然素材は切ってみないとわからない。木の種類によっても、乾燥の度合いによっても変わる。節の部分は堅いので、周りの部分より切れずに残るそうです。

・都道府県のような、県境で線が重複するようなデータの場合、県境は早めに切れるものの、海に面した線はなかなか切れない。北海道や沖縄は切りにくい。

・逆に言えば、線の重複を意図的に作れば、切れ具合を調整できる。北海道をコピーして、ぴったり同じ位置に配置しておけばいい。スタッフは、線の色を赤と青で二種類使うことをお勧めしていたが、今回試した限りは、同じ位置に重なっていた場合でも、きちんと2度切ってくれそう。

ヒノキとコルクは、かなり焦げているのがわかるでしょうか。ヒノキの場合は、焦げも含めて作品と見なすこともできますが、コルクは触ると焦げが手に付くので、レーザーカッターには向かなそうです。コルクの北海道が変な形をしているのは、切り離すときにちぎれたためです。レーザーカッターでスパっと切れず、所々つながっているのを手でちぎっていくような取り方をしています。コルクにかぎらず、ヒノキもアクリルも、多少の力を入れて板から抜く必要がありました。

また、これを日本地図パズルとして楽しめるようにするには、遊びが必要です。厚さ5mmのアクリル板を複雑な境界線で切ると、県を取り出すのに上から垂直に押してやる必要があります。ガタがなく、ぴったりなのです。さすがはレーザーカッターです。これは、パズルとして、都道府県をはめていくのも難しいことを意味します。イラストレータで、各都道府県にオフセットを指定して、0.3mm とか 0.5mm とかの遊びを設ける必要がありそうです。

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