Making Things Make(1)「はじめまして菅野創です」

Making Things Make(1)「はじめまして菅野創です」

菅野 創
菅野 創 (ID155) 公認maker 2014/04/24
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はじめまして菅野創です。僕は音が出るデバイスを作ったり、絵を描くロボットを作ったり、編み機を改造したりして活動しているので、デジタルファブリケーションと作品の制作の関連などについて色々書いていく予定です。

3Dプリンタやレーザーカッターは2009年に当時通っていた岐阜にあるIAMAS( http://www.iamas.ac.jp/ )という大学院に導入されて使い始めたのが最初で、それからすっかりその魅力、便利さに取り憑かれてしまい、今ではそれなしでは考えられないというか、設計するときにデジタルファブリケーション機材を使う前提で考えるようになりました。ここ数年で教育機関への導入もかなり進んできましたが、fablab(3Dプリンタやレーザーカッターを備えた市民に開かれた工房)やWebの3Dプリントサービスなども世界的に充実してきています。僕は今ベルリンに住んでいますが、ある程度大きなヨーロッパの都市にはほぼどこにでもfablabがあるしWebの3Dプリントサービスやレーザーカットサービスもさほど時間がかからず届くので、非常に便利な時代になったなーと思います。

簡単に時系列順に僕の作品の紹介をします。

Jamming Gear (2010)

https://vimeo.com/3958979

これが一番最初に3Dプリンタを使った作品です。
同級生だった音大卒の西郷憲一郎君との共作で、歯車を付け替えできるモジュールで音楽を演奏するためのガジェットです。

当時3Dプリンタは理系の大学の研究室には導入され始めていた模様ですが、IAMASは美術系の大学としてはかなり早い段階で導入していて、幸運にも使う機会に恵まれました。設計も電子工作も素人の大学院生がプロダクトのプロトタイプのようなものをモックではなくちゃんと動くものとして作った、という事は今でこそ一般的ですが、それなりにセンセーショナルだったように思います。

この時使っていた3DプリンタはStratasysのDimensionという機種でABSの樹脂積層タイプで、1レイヤーが0.01inch、つまり0.254mmとわりと荒かったので表面を綺麗に仕上げるのにヤスリがけをしたり、パテ埋めしたりするのに随分手間がかかった記憶があります。

あとサポート材( http://tredino.com/wp-content/uploads/2013/09/support.jpg )を溶かすのに濃水酸化ナトリウム水溶液と超音波洗浄器を使うのですが、これがなかなか危険で洗浄を十分にせずにヤスリがけして手が溶けて指紋がなくなってしまった時期があったりしました。
新しいモデルでは積層のピッチもさらに細かく、サポート材の取り外しも簡易になってきているようです。

Technophone (2010)

https://www.youtube.com/watch?v=h_efB5HEJtM

これはIAMASで後輩だった山本雄平君( http://www.oppey.org/ )と一緒に作った作品です。電波、電磁波、照明の光などの音としては聞くことのできないけれど、僕らの周りに存在する人工の波を音として聞くことをテーマにした作品で、ICCのキッズプログラム( http://www.ntticc.or.jp/Archive/2010/Kidsprogram2010/ )で展示されました。展示モデルは3Dプリンタで筐体を作りましたが、その後もワークショップを継続的に行っていて参加者がテクノフォンを持ち帰れるように、発注して作った基板と、レーザーカットで作った台座を用いてキットバージョンも制作しました。

SENSELESS DRAWING BOT #1 (2011) #2 (2012)

https://vimeo.com/30780208
https://vimeo.com/58191583

これはyang02君( http://yang02.org/ )との共作です。基本的に売ってるものを改造したり、友達に溶接を頼んだりして作ったので、あんまりファブリケーション機器つかってないのですが、スプレーを自動で吹くための機構とかにちょこっと使ってたりします。やはりある程度でかくて重くなると、基本的にプラスチック類しか扱えないファブリケーション機器には限界があるなーと感じました。

Knitting Machine Hack and Glitch Knit (2013)

https://vimeo.com/64293934

これはNukeme君( http://nukeme.nu/ )とのプロジェクトでテクノ手芸の吉田さん( http://techno-shugei.com/ )がハード担当、僕がソフト担当という感じでFablabShibuya( http://www.fablabshibuya.org/ )で行われたプロジェクトです。readyforでクラウドファンディング( https://readyfor.jp/projects/nukeme_fablabshibuya_fakko )して今では僕らがハックしたニットマシンはfablabShibuyaの機材になっています。


とまぁ、こんな感じでわりとデジタルファブリケーションとかなり関係の深い感じで制作活動を行っています。今はベルリンでETIB(Electronic Textile Institute Berlin)( http://etiberlin.wordpress.com/ )というスタジオでCK-35というbrotherの全自動編み機を改造しています。ニットマシンはあまり日本ではポピュラーではなかった印象なのですが(ほとんどが日本製なのに!)ヨーロッパでは使っている人も多い模様で色んな人がハッキングをしています。次回はそのへんのことについてちょっと突っ込んで書こうと思っています。

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