「機械の手」を作りたい[4.2](まとめ)  UFOキャッチャーに学ぶ

「機械の手」を作りたい[4.2](まとめ) UFOキャッチャーに学ぶ

kazusiba
kazusiba (ID1085) 2015/06/29
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こんにちは!
機械の手を作っている大学生、kazusibaです。

6回目の投稿となる今回は前回に続き、アイデアの細かい部分を説明してしまおうと思います!

早く作らないの?と言われてしまいそうですが、夏までは「アイデア出し」そして「設計」に専念することに決定しました。

というのも、まだ、今までに出したアイデア全てを消化しきれておらず、コロコロと構造が変わってきている為、それをまとめないといけないのが理由の1つ、
(事実、前回紹介したアイデアも消えかけています。)

そしてもう一つの理由が、「部品の作り方」です。

いま、部品の製作に主に用いているのはFDM(熱溶解)式の3Dプリンタです。
3Dプリンタが無い時と比べると雲泥の差ですが、まだまだ精度と設計の自由度では問題が山積みです。
特に、クラッチ部品は精度が要求される部品なので困ります。

そこで、代わりに用いようと思っていたのがSLA(光造形)式のプリンターなのですが、何しろランニングコスト高く(最近は安価なものも登場)、さらに強度が劣る(知らなかった・・・)らしいです。

とりあえずは光造形で作ってみたいのですが、近くで持っている人はいません。

精度の高い部品を、試しに(DMM_3Dプリント)で頼んでみました。

素晴らしき外注

ピントが合わなくなるほど小さいですが、さすがの精度です。

さすがですが、問題なのは価格です。
高精度の出力で注文したので、これひとつ2000円(送料は無料)。(友人に散々文句を言われました。)
昼のお弁当が6個も買えます。

おそらく、安価な方なのでしょう。。。

ただ、さすがに部品数百個(見込み)を全てをプリントしてもらうのはキツイので、機器の提供か、お金をくださるところを探し中です。

アイデアの続き

前置きが長くなりましたが、前回の続きです。

今回はトルク(指の力)の変え方と、力(または指の曲げ角)の検出方法についてのアイデアを紹介したいと思います。

アイデアとデザイン参考の一部

力の変え方

機械の手にとって、力を自在に変化させるのはかなり難しい事です。

たとえば、「重い荷物を軽々と持ち上げる事ができて、卵を潰さずにつかむ事ができる
これが出来たら合格点です。

幸い、前回紹介したアイデアだと重いものを持ち上げる事はクリアしています。

サーボとクラッチ機構

従来の物は、サーボモーターなどに指が直結しているタイプが多いので、負荷がかかるとそれに負けて回転してしまいます。

それに対してクラッチ機構は、負荷の力とは別の動作方向(回転)のため、一度指の位置を決めてしまえば負荷に負ける事はありません。

さらに言うと、「カバンを運ぶ」など、ずっと同じ動作の場合、サーボモーターでは常に動作方向への力がかかっていますが、クラッチ機構は電源すら必要ありません省エネなのです!

ただ、このサーボモーター・クラッチ機構どちらにも言えるのは、「位置は制御できても、力を制御できない」という点です。

UFOキャッチャーに学ぶ

そこで、出てくるのが「UFOキャッチャー」です。中学・高校と、毎年文化祭で作っていた思い出深い品です。
ところで、UFOキャッチャーのアーム、店によっては酷いほど力が弱いですよね?

実はあのアーム、自由に力の調節ができるんです!
どのように調節しているのかというと、

UFOキャッチャー

物によっては違いますが、上のような仕組みです。
アームと動力(モーター)はバネで繋がっていて、動力がバネを引けば引くほどアーム側に力がかかります。
このバネへかける力の大きさ(引っ張る長さ)でアームの力を調節しています。

この機構を応用していきましょう!

ただ、単純に上の機構を導入してしまうと、下のような問題が発生します。

負荷負けの図

先ほどの例、カバンなどの荷物を持つ場合、動力伝達にバネが使われていると、

いくら動力側で引っ張ってやっても、バネが伸びてしまいます。

これでは、せっかくのクラッチ機構が台無しです。

対策案1

そこで、改良を加えたのがこれ。

まだアイデアレベルですが、バネが伸びきる前にストッパーで止めてやる仕組みになっています。

これで、重い荷物を持った時でも、バネが一定以上伸びる事はありません。

曲がり角の検出方法

おそらく、これが最後まで問題視される部分だと思います。

サーボモーターのように、動力がユニット化されていない以上、ここも自分で作る必要があります。

いくらその機械が良い動力を持っていても、動作を制御できなければ意味がありません。

人間の手でも、最低限動作に必要な情報は

・触覚(圧力)を返す値
・筋肉をどれだけ動かすかという値


要は、「これだけ動かしたい!」という神経信号と「実際にこれだけ動いたよ!」という信号です。

yubi-to-clutch

「機械の手」的には、動力は固定されているので、「バネの伸び」が指にかかる力、

そして、「バネを囲むフレームの位置」が現在の動力がかけようとしている力となります。

細かい触覚は、後で指の先に何か取り付けようと思います。

Arduinoなどのマイコンボードが普及している今、専門の店に行くと距離や圧力を計測するセンサーの類は数百とあります。

ただ問題は、「安価でなくてはいけない」というのと、「もうセンサーを収納するスペースが無い」という事です。

圧力や伸びを抵抗値として出すセンサーは、1個1000円以上するのも普通です。

2つ目はどうしようもないですが、少しであればスペースが残っているので、無理やり押し込みましょう。

因みに必要としているセンサーの数は、関節の数18個それぞれに2個ずつのセンサーが必要なので、18x2=36個です・・・

手首の図

理想イメージでは、それぞれの動力源からワイヤーで指に動力が送られる道中に筒状?のセンサーモジュールが配置される予定です。

これが38個なので、腕の直径ギリギリになってしまうのは確実です。

そこで、使用するのがこれ。

フォトリフレクタ

フォトリフレクタです。(36円/個)

センサーとしてはそんなに特殊ではなく、様々な場所でよく使われています。

フォトリフレクタの仕組み

このフォトリフレクタには2つの素子が入っていて、片方が赤外線を発し、もう片方でそれを受信します。

その強度を計測することによって目の前の物体を検知するというものです。

これを用いてワイヤーの引かれた長さを計測します。

黒のグラデーション

1つ目の方法は、黒色のグラデーションを付けた薄いプレートを用いるものです。

ワイヤーに連動してこのプレートが上下すると、赤外線の吸収率が変化するので値が変わる・・・はずだったのですが、実験ではあまり上手くいかなかったので、次の方法。

改善1

黒のグラデーションの代わりに、太さを変化させた板を用いて反射する赤外線の量を変化させます。

こちらはいい感じに計測できました。

回路1

回路がとても簡単ですし、何より実験が上手くいったので、2つ目を採用したいと思います。

この機構でも腕のスペースには厳しいかもしれませんが、とりあえずやってみます。

今回はこのあたりで時間?です。

知っていただきたいことはまだまだまだ沢山ありますが、それはまたの機会に。
ここまで読んでもらってありがとうございました!
是非、感想・意見を聞かせてください!

それではまた、近いうちに・・・

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