光断層撮影あるいは共焦点顕微鏡により撮影された臓器の断層画像の3Dプリント用データの作成方法について

光断層撮影あるいは共焦点顕微鏡により撮影された臓器の断層画像の3Dプリント用データの作成方法について

山椒魚
山椒魚 (ID3679) 2015/12/22
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光断層撮影とは

光断層撮影とは、
よく病院であるCTスキャンの様に、体や臓器の輪切りの画像を得る撮影方法のことです。
ただし、CTスキャンは体を透過する電磁波を用いて撮影するため、人体の透明化などは必要ありませんが、光断層撮影法では、断層画像を取得したい対象が光を透過する透明なものである必要があります。
(参考Wiki:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E6%96%AD%E5%B1%A4%E6%92%AE%E5%BD%B1

 今回はあまり触れませんが、レーザー共焦点顕微鏡(Laser Confocal microscope)で撮影した細胞の断層画像も、今回紹介する方法で3Dプリンタ用データを作成可能です。

 オープンなソースの共焦点顕微鏡の断層画像が見当たらなかったので、今回は光断層撮影により撮影された断層画像をメインに話を進めます。

で、今回は何がしたいか。

最近、マウスの体や臓器を透明にして、従来は困難だった臓器の光断層撮影を行う技術が開発されてきたようです。

参考論文:Whole-Body Imaging with Single-Cell Resolution by Tissue Decolorization
(直訳すると、組織脱色(透明化)による、一細胞レベルの解像度での全身撮影)

http://www.cell.com/cell/abstract/S0092-8674(14)01361-0?_returnURL=http%3A%2F%2Flinkinghub.elsevier.com%2Fretrieve%2Fpii%2FS0092867414013610%3Fshowall%3Dtrue

論文の中に蛍光の断層画像を再構成して3D画像にしたものがあるのですが、これがかなり綺麗。

いろいろ調べてみたところ、光断層撮影+3Dプリンタを合わせた活用はまだされてないようだ。


と、いうわけで、光断層撮影で得られた断層画像を3Dプリント用データに変換しよう

やり方の例(大雑把版)

1,上記参考論文のリンクからExtended PDFをクリック(OpenArchiveなのでどこからでも見れるはず)

2,左端のSupplimental Informationにある、MovieS1をダウンロード。
(Movie S1. Reconstituted 3D Images and Surface Analysis Data of the β-Actin-nuc-3 × mKate2 Knockin Mouse Heart (Deconvolved), Related to Figure 6A. )

3, 断層画像がほしいので、mp4→bmpに変換
今回は下記のサイトを利用した。
http://image.online-convert.com/convert-to-bmp

4, フレーム番号 63から239までを一気にImageJで開く

5, タブのImage→Stacks→Images to stacksで全部の画像を一つのStack画像にまとめてTiff形式で保存する

6, Plugins→3D→3DViewerでさっき保存したTiffファイルを開く

7, Display as "Surface" に設定し、Surface(STL)モデルを出力するように設定
   後は初期設定のまま。(出力する色チャネルはお好みに合わせてどうぞ)

8, OKを押してまつ。

9, Export Surface → STL(binary)で3Dプリント用ファイルを出力

####レンダリングに至るまで中略####

10, 完☆成




結果

空洞もちゃんと出力されてますね

考察っぽいもの

大元のデータはTiffファイル形式の断層画像であると考えられるが、今回元にしたデータがmp4であるため、断層画像のZ軸方向の高さ情報が失われていた。そのため、STLに再構成した時、スライス番号が自動的に1ピクセルとして解釈されてしまい、最終的に薄い心臓のデータになってしまった。この問題は、元データのスライス間隔が何µmか調べ、STLデータ作成後にモデルをZ軸方向に一定比率で拡大すれば解決できると考えられる。
 空洞も一応再現できているが、そのまま3Dプリンタにかけると機種によってはワックスが内部に残ると思われる。また、内部の小泡などのノイズを除去していないため、表面の凸凹とか見た目にマイナスかも知れない。


 

感想

医療分野で普及が進んできた、CT画像を3Dプリンタで出力することだけじゃなくて、細胞工学分野とかでよくある光断層撮影や共焦点顕微鏡の断層画像の3Dプリンタで出力することが流行ればいいな。

 光断層撮影より共焦点顕微鏡の方がまだ普及率高そうだから、共焦点顕微鏡の断層画像を3Dプリントすることが流行ったら嬉しいな。

 今回は勢いで書いたので多分読みづらいです。ごめんなさい。

参考にしてくれた記事

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