【AKIBAの中の人 岡島が気になったハードウェアな話題】10月号

【AKIBAの中の人 岡島が気になったハードウェアな話題】10月号

DMM.make AKIBA
DMM.make AKIBA (ID4043) 公認maker 2016/11/16
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【3日】Arduino「ESLOV IoT Invention Kit」

IoTに限らずハードウェアプロトタイピングの際にお世話になることが多いArduinoですが、本家Arduinoから様々なセンサーモジュールやアクチュエータを簡単に接続できるキット「ESLOV IoT Invention Kit」が発表されました。
https://www.kickstarter.com/projects/iot-invention-kit/eslov-iot-invention-kit

ESLOVでは「Motion&WiFi HUB」と呼ばれるメインボードに、光センサーやモーター制御基板などを積んだ各種ボードを接続するだけで回路を作ることができます。はんだ付けなどは不要。
回路を組んだ後は、PC上で動作する「ESLOV’s visual code editor」でプログラミングをするわけですが、その際複雑なプログラムの記述は不要。画面上でブロックをつなぎ合わせていくビジュアルプログラミングだけで、センサーやアクチュエータの挙動を制御できます。
ユーザーが開発したプロトタイプがセンサーなどを通じて取得したデータは「Arduino Cloud」に送られ、これもPC上で確認できます。

Kickstarterのページでも紹介されていますが、センサーやアクチュエータの組み合わせで、フィットネスモニタやベビーモニタなど様々なアイディアプロトタイピングに活用できそうです。
これまでのArduinoシリーズの中でもかなり初心者向き、かつクラウドサービスを活用した設計になっているESLOVはプロトタイピングをさらにスピードアップさせるキットになるでしょう。

ESLOV IoT Invention Kitのクラウドファンディングの目標金額は約50万ドル。プロジェクトが達成すれば2017年1月出荷予定。約179ドルで入手できる「Intermediate」がバランスの良い構成に見えます。集まった金額は2016/10/3現在で5万ドルとややスローペースですが今後に期待です。

【10日】LINE Business Center

毎週ハードウェアの話題をポストしていますが今日はソフトウェアの話題。皆さんおなじみのLINEを、ハードウェアから活用できそうなAPIが公開されました。
https://business.line.me/ja/services/bot

今回発表されたMessaging APIは、開発者サーバからユーザーへLINEのメッセージを送ったり、その逆を可能にする仕組みで、いわゆる「chatbot」を作ることができます。ということは例えば温度センサーをつないだマイコンからサーバへ温度情報を送り、そこからMessaging APIを使うことでユーザーのLINEに温度を伝えることができますよね。また、振動センサーや人感センサーを使えば防犯システムにも応用できそうです。

現在、スマートフォンでのコミュニケーションはこれまでのメールに加え、FacebookメッセージやLINEなどのチャットアプリの比重が高まっています。何かしらの製品を開発する時、製品とユーザーをつなぐためのツールとしてLINEのようなチャットアプリは効果的でしょう。

さらに進むと、いずれは家にある家電がそれぞれLINEアカウントを持ち、彼らがユーザーが作ったLINEグループに「友達」として入ってお互いにコミュニケーションを取りながら最適な動作をする、そういうシステムも可能になるかもしれません。
(そのためには自然言語でAPIを扱えるようにする技術が重要になるのですがそれはまた別の話)

そんな未来を今すぐ作りたいという手の早いWebエンジニアの皆さんのためのAPIリファレンスはこちら。
https://devdocs.line.me/ja/

SDKがサポートするのはJava/golang/Ruby/PHP/Perl5の5つ。
(node.js向けのSDKがあるとラズパイとの相性は上がりそう)

気になる価格は、Reply API(ユーザーからのメッセージをトリガーにして動作しメッセージを返すAPI)であれば、返信できるメッセージの限界はありますが、無料で利用可能。開発版であれば友達数は限られますがメッセージ数は無制限。プロトタイプ開発用途であれば開発版でゴリゴリ実験できます。

【17日】初心者向けロボット開発キット「MODI」

マインドストーム以来、初心者がIoTやロボット開発を学ぶことができるキットは数多く登場しましたが、新たに「MODI」が加わりました。これもなかなか面白そうです。
https://www.kickstarter.com/projects/luxrobo/modi-create-anything-you-want-with-robotics-of-thi

MODIはブロック状にまとめられたセンサーやモーター、バッテリーやWiFiモジュールなどのパーツを組み合わせることで様々なプロトタイプを作ることができるキットです。感覚的にはLittlebitsやMESHと近いです。人感センサーとブザーを組み合わせて防犯ブザーにする、といった類のキット。

便利なのはLittlebitsのようにそれらのパーツに磁石が仕込まれており簡単につないだり外したりできる点。一方でLittlebitsと違い各パーツを様々な方向につなぐことができます。これにより、より複雑な構成のプロトタイプを作ることができそうです。

Littlebitsとの違いはもう一つ。「MODI Studio」と呼ばれる独自のプログラミング環境が用意されている点です。先日登場したArduinoモジュールを使えばLittlebitsでもプログラムを組み込むことができますが、MODIではMODI Studioを使うことでより複雑な動作を行うプロトタイプを手軽に開発することができます。

MODIは現在Kickstarterで支援を受付中。3万ドルをゴールにしていますがすでにその目標は突破。残り34日でどこまで多くユーザーを集めるのか気になります。なお最低限のパーツを含めたビギナーキットは$99。$999の「全部入り」もありますのでプロトタイピングツール好きの方は是非。

【24日】STEM教育用のキット「Airblock」

今日の話題は組み立て式のマルチコプターです。が、ただの組み立て式マルチコプターではありません。レゴブロックのように色々な形態に組み替えて遊べるドマルチコプターです。名前は「Airblock」。これは最高すぎる。
https://www.kickstarter.com/projects/1818505613/airblock-the-modular-and-programmable-starter-dron

Airblockはプロペラや制御部分がブロックとして分解&組み立てできるマルチコプター。分解と組み立てができるということは、飛行型のマルチコプターを組み上げるだけでなく、ホバークラフト的なロボットや 歩行型(ぽい)ロボットを組み上げることもできます。

Airblockには専用のプログラミング環境が用意されています。ブロックにセンサーが搭載されているわけではないようなので複雑な動きを作ることは難しいようですが、一定の時間で宙返りしてその後直進、とった動作であれば簡単にプログラムできそうです。

開発元は金属製のフレームが特徴的な組み立て式ロボット「Makeblock」を販売するチーム。Makeblockと同様に、AirblockもいわゆるSTEM教育用のキットとして開発されているようです。

Airblockは現在クラウドファンディング中。目標である10万ドルは軽々突破して2016/10/23現在20万ドルを達成しています。今ならEarly bird特典として$99で入手できます。出荷は2017年2月頃とのこと。

(編集・境 理恵)

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