コーヒー焙煎機の開発物語 #2

コーヒー焙煎機の開発物語 #2

IRU KIKAI
IRU KIKAI (ID4089) 2017/01/03
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あけましておめでとうございます。プロジェクト代表の太田です。
家庭で、「プロ並みのコーヒー豆焙煎を可能にしたい」というコンセプトで開発をしています。

焙煎機の仕様

前回の投稿から約半年が経過し、無事に焙煎機が完成しましたので報告いたします。
家庭で使用することを前提としているため家庭用コンセントで焙煎できるように設計しました。
<仕様>
 熱源   : 遠赤ヒーター 500W ✕ 2
 電源   : AC100V 
 焙煎量  : 200g
 温度制御 : フィードバック制御(ON-OFF) OMRON製温調器を使用

また、構造的にも工夫しており、一例を紹介します。
 ■金網がエキスパンドメタル
 エキスパンドメタルは金網やパンチングメタルに比べてエッジが鋭いため、豆の表面にある薄皮(チャフ)が削られやすくなります。削られたチャフは受けパンに溜まっていきます。
 ■焙煎機内部はSUS304 BA材
 熱源に遠赤ヒーターを仕様しています。遠赤ヒーターは伝熱のなかでも「ふく射」がメインとなるため、「BA仕上げ」と呼ばれる表面がピカピカのステンレスを使っています。

コーヒーの焙煎でキモとなるのが、温度管理です。
今回はオムロン製の温調器を使用し、豆の温度をフィードバック制御します。この温調器は自動でPIDのパラメータを設定してくれるのでとても便利です。豆の温度と言っても、実際に豆の内部の温度を計測することは不可能です。豆の表面に温度計を接触させるようにして測った温度を豆の温度とします。
温度制御で見落としがちなのが温度計です。温度計は工場や研究機関でも使用されているシース熱電対を使用します。シース温度計は保護管の中に測温部があるため、保護管の太さによって温度の応答速度が変わります。太いものは耐久性は良くなりますが、応答速度は当然遅くなります。コーヒー焙煎のように刻々と温度が変化する場合は細いものが良いと考え、Φ1mmのものを使います。

焙煎の解説書などに「中点」という言葉があります。私はこれは使っている温度計の性能を表すパラメータだと考えています。中点の温度が高く、時間がかかるような場合は、太い温度計を使っている、またはきちんと豆に温度計が当たっていない事が考えられます。
中点の理論値は、0秒で温度は気温(投入前の豆温度)です。

完成!

https://youtu.be/LR2lduUn8vE

動画では、50gくらいの豆で焙煎していますが、実際には、200g以上の焙煎が可能です。動画の中にはありませんが、焙煎した後のチャフはこのように受けパンに溜まっていくので、周囲に散らばるようなことはありません。

温度のグラフは「Artisan」という業務用焙煎機向けの焙煎ログソフトを使用しています。2本のグラフは、豆温度と内部の雰囲気温度の推移を示しています。この動画を作ったときは、PIDのパラメーター設定がうまく行かず、ガタガタの温度推移となっています。
焙煎したあとは、データを記録しています。

課題

コーヒーを焙煎していると、煙が出ます。
現状では煙対策を何もしていないので、実際の焙煎風景はこうなります。

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