なかのひと #5「テックスタッフ 椎谷達大」

なかのひと #5「テックスタッフ 椎谷達大」

DMM.make AKIBA
DMM.make AKIBA (ID4043) 公認maker 2019/04/17
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DMM.make AKIBAの『なかのひと』。このコーナーでは、昼夜AKIBAでものづくりする人々を陰から支えるスタッフにスポットを当て、隠れたエピソードを交えご紹介します。(DMM.make AKIBA広報チーム)

テックスタッフ、椎谷達大(しいや たつお)、1982年1月生まれ。
人当たりのいい笑顔の彼についついあれやこれやと相談したくなってしまうDMM.make AKIBAメンバーも多いことだろう。相談すればするほどなんでも答えて、サポートしてくれるその知識や技術量は一体どのように身につけてきたのだろうか。

テックスタッフの中においても特に多様なテック業務を施設メンバーのサポートにとどまらず、大手企業からの依頼をこなしながらも、また新しい技術に対して貪欲に吸収していく彼の成り立ちについて、話を聞いてみた。

高校卒業後、三度の入学、三度のハロワ活動

神奈川県座間市で生まれ、小学生の頃に父親のおさがりのパソコンをきっかけに簡単なプログラミングをして遊ぶようになった。パソコンゲームで遊びたかったがお小遣いでは買えず、それならば自分で作ってみようと雑誌などに載っていたコードを見よう見まねでいじっていたそうで、その遊びは中学生になっても続いた。しかし工業高校に入ってからパソコンそのものへの興味は薄れ、様々な機材の使い方を習得していったが特に方針が定まらず卒業となってしまい職能短大に入学するも合わず迷走をした結果、ハローワークで就職活動を行い、高校で取得した資格が活用できる工場に就職した。

工場では品質保証業務を担当、測定器を使い働いていたが趣味のバイクをこの先の将来に生かしていけないものかと考え、学費を貯めバイク整備士の専門学校に入学。満足する就職先を苦労の末見つけ、やっと楽しく働ける職場と巡り会うことができた。ここで落ち着けるかと思ったのもつかの間、バイク通勤中に事故に巻き込まれ退職を余儀なくされてしまった。

「高校を卒業した頃よりも、バイク整備士学校を卒業したことで溶接などやれることの幅が広がっていたので、せっかくなのでこの機会に他の仕事も探してみようと思ったんです」(椎谷)

自宅ガレージの様子

再びハローワークに向かい、当時盛り上がっていた建設関係の工場に就職。溶接や組み立て、表面処理など、これまでに習得した技術を使い仕事に打ち込んでいた。ただ将来のことを考えた時、この仕事を続けていきたいのか、また大学に進学していないことが僅かながら心残りとしてあった。そこでさらに仕事に打ち込みお金を貯め、専門学校に進んだ経歴とをあわせて、東海大学夜学コースに3年次編入を果たした。

技術への探究心とバイクに対する想い

大学では3DCADに始めて触れ、ゼミでは振動解析のシミュレーションなどを行うなど、新たな技術をまた多く吸収していった。新卒として気持ちを新たに就職活動を行なっているなか、学生向けイベントでコネクタメーカーに「あなたが今ちょうど使っているその携帯の中に、私たちの作ったチップが使われているんですよ」と声をかけられ興味をもった。話をさらに聞くと「コネクタは電気と機械の両方の知識がないとできない」ということを知り、そのどちらの知識も経験もあったことからトントン拍子に就職が決まった。

「初年度は3DCADを使って機械設計をしてあがってきた試作機を今度は試験機にかけたり、基板に実装したものに信号を流して測定器にかけて評価して、シールドルームや恒温試験機を使って測定したりと毎日やることが違っていたし、新しく覚えることも多かったです。2年目からは本格的に設計の仕事に関わり、これまで学んだことを活かすことができていました。また、その時はじめて客先に行って商談するといったこともしていて、目まぐるしくも楽しく働いていました」(椎谷)

また専門学校時代に燃費を競うモータースポーツ「エコラン」と出会い、それを大学サークルで縁あって取り組み始めたところバイク好き同士意気投合し学校卒業後も毎年大会に参加、仕事と趣味とで充実した日々をおくっていた。エコランは、新しく思いついた取り組みを機体に実装することで、どんな風に影響があるかを見ていく過程、またそもそもの乗り物いじりが楽しいのだという。

エコランに大学生時代から毎年のように参加している

そうした影響もあってか数年働いたのち、やはりバイクに関わる仕事を諦めきれず、ここで三度目のハローワークへと向かった。しかし希望するバイクメーカーに入るにある3DCADの実務経験が3年ないと入れないことがわかり、その実務経験を積むためにトラックを製造する自動車メーカーの設計受託会社へ転職をした。

トラックの設計に携わり働くなか、2014年に「秋葉原にモノづくり施設をDMMがつくる」という記事を見かけた。技術スタッフを募集していることも知り、その当時は特に気に留めはしていなかったが、乗り物の設計が自分が思っていたより物足りなさがあると感じ始めた頃にふとその記事のことを思い出した。施設のWebページを見るとまだ技術スタッフを募集していたため、そこでまずは話を聞いてみたいと連絡をいれる。これが初めてのDMM.make AKIBAとの関わりだった。

面談を通してDMM.make AKIBAに興味を持ち、働きたいと感じ始めたものの、入社時期が折り合わず見送ることに。その半年後に再び面談を受け、施設の技術スタッフとして働き始めることになった。

テックジェネラリストでありサポートスペシャリスト

2015年4月から働きはじめ、今までやってきた経験がすべて活かせる場があったことに驚きを覚えつつ、また毎日違った課題に挑戦していくことに楽しさを感じているそうだ。

「何かの目標に一直線というよりかは、寄り道がとても多いんですよね。その分、色々なことを体験できてきたのかもしれません」(椎谷)

これまで環境試験機や評価周りを特に経験していることもあり、テックスタッフとして主に電気系を担当している。しかし意外なことに基板設計を本格的にし始めたのは施設に入ってからだという。基板CADに触る機会がこれまでなかったが、TECH ORDERなどの依頼を通して基板設計についても技術を習得するなど、テックジェネラリストとして磨きがかかっている。
1つの分野を極めるスペシャリストに憧れがないわけではないと彼はいうが、その習得技術の広さにわたしたちは感心すると共に、普段モノづくりのサポートを受ける上でこんなに頼もしいと感じることもないだろう。

改造ミニ四駆ワークショップで、始めて電子工作する人たちにも丁寧にフォロー

また施設メンバーへのサポートはもちろんのこと、モノづくりする人たちへの彼のサポートは日本各地で展開している。
大人気のミニ四駆改造ワークショップを通じて、大人・子供関係なく、始めて半田付けする人たちでもスマートフォンからミニ四駆を自由自在に操作できるように丁寧にフォローしている。これまでに100人以上がこのワークショップを受けているが、これまでに改造ミニ四駆が動かなかったことは一度もない。

「作りたいものがあるけれど何から始めたらいいのかわからない。そもそも何をしたらいいかわからない。そういう人たちに”あっちに進んでみるといいですよ”と案内を出しているナビゲーターのような役割をしています」(椎谷)

今後はプログラミングにも改めて挑戦していきたいと感じている。せっかく設計してモノを作れたとしても、それを制御しきれないのが悔しさを感じるとのこと。そうして対応できる幅をどんどんと広げていきたいそうだ。
最後に、モノづくりに挑戦する人たちに向けてコメントをもらった。

「悩んでることや困ったことがあったら、声に出して積極的に聞いてみてほしいです。実はすぐに解決してしまうことかもしれません。その分もっと別のことに時間を使えることもあるので、悩んで行き詰まってしまう前に、まずはテックスタッフを頼ってください」(椎谷)

DMM.make AKIBAより一言

さまざまな業界でさまざまな経験を積み、獲得してきた幅広い技術と知識、そして親しみやすい人柄で、何かと頼りにされている椎谷さん。しかし何と言っても、DMM.make AKIBAイチの年齢不詳。下手したら高校生でも通用するのではないかと思いますが、ダブルスコア+αです。椎谷さんより若いのにやたらと貫禄のあるスタッフと見比べると、時空の歪みが起きているのではないかと錯覚します。しかし、そんな見た目とは裏腹に、実体は手練手管の熟練です。Studioで迷子になった方はぜひ、椎谷さんに声を掛けてみてください。きっと優しく導いてくれることでしょう。

[ DMM.make AKIBAについて]
株式会社DMM.comが運営する「DMM.make AKIBA」は、ハードウェア開発・試作に必要な機材を取り揃えた「Studio」、シェアオフィスやイベントスペースなどビジネスの拠点として利用できる「Base」で構成された、ハードウェア開発をトータルでサポートする総合型のモノづくり施設です。

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