”ディスクシステム”の皮を被ったSDカード音楽プレーヤー

”ディスクシステム”の皮を被ったSDカード音楽プレーヤー

SDカード音楽プレーヤーを手に入れた

SDカード音楽プレーヤーQLS QA550というブツを仕入れた。

その名の通り、SDカードに音楽データ(.WAV形式)を入れ、再生する装置である。
出力はS/PDIF(光&同軸)。お手元のデジタル入力端子のあるアンプに繋いで、音楽を楽しむ。

なかなか優れた再生性能を持っており、登場当初、ちょっとした改造で素晴らしく音が良くなるということで、一部オーディオマニアの間では盛り上がったのである。

改造して臓器剥き出しになる

音が良いという触れ込みだが、それは改造が前提。

出力もわざわざ外部接続用のS/PDIF信号、所謂世間で共通の「デジタルオーディオ出力」ってやつだが、これに変換することなく、内部のI2S(デジタルデータ)信号から直接DAC(デジタル アナログ コンバータ)へ引っ張り出して、再生する。
この方が、変換が少ない分、音質は良い。

但し、見ての如くこのまま裸で運用となると、とてつもなく使い勝手が悪い。

やはり、このままでは困る。

美観+チューニング=Nintendo ?

何か、良い筐体はないか。

資材調達でおなじみ、「ハードオフ」で、見つけてしまった。

そう、そこには懐かしの”任天堂ディスクシステム”があった。

早速分解し、中にあてがってみる。

SDカードプレーヤー、DAC、水晶クロック発振ボード。

うん、なんとか収まりそうだ。

収めるのではなく”チューニング”なのだ

単に、臓物を収め込むことが目的ではない。

あくまでも、更なる性能向上を目指した、”チューニング”作業なのである。

筐体内部は本来、フロッピードライブが収まっていた。

ドライブはご丁寧にゴムマウントのフローティング構造であった。
これを活かそう。

フロッピードライブが乗っていた板に、制振処理を行う。
制振材を貼り、鉛テープで調整しているだけだが、これだけでバッチリ制振する。

また、ついでに筐体側には放熱穴を追加している。

筐体内部にシールド加工を施す。

銅テープを貼っただけに見えるが、この底面の下には厚さ2mmの銅板が制振処理を施され敷かれている。

この時点で、タカチのケースを使えば良かったのではないかという、至極当たり前のツッコミが入ると思われるが、
「そういうことではない!」
のだ。

フロッピードライブ台だった板の上に、最終アナログ出力用のカップリングコンデンサが固定される。
こういうところは、並みのオーディオ機器では採用されない部品を贅沢に使える。

配線はリッツ線である。
調達はオーディオ資材の宝庫、ダイソーである。

更に上層、フロッピードライブが鎮座していた部分には、銅板が設置される。

先ほどのカップリングコンデンサ共々、ゴムマウントの上にフローティングしている状態だ。

これにはディスクリート化された定電圧レギュレータ(三端子レギュレータをめんどくさくしたモノ)が固定され、放熱板をかねる。

これらのちょっと痒いところに手が届く部品は、キット化されて売られている。

ゼロから作った方が偉いという空気は感じるが、手こずる部分は堂々と他人様の苦労を買って解決すればいい。

無いモノは作ればよい。あるモノは何でも速やかに投入すればよい。

欲しいモノを完成させる事が目的である。
多分。

銅板上に、SDカードプレーヤー、筐体側にクロック発振モジュール、DACボードが収まる。

お気付きかもしれないが、既にSDカードプレーヤーもコンデンサの変更、外部クロック化、デジタルとアナログの電源分離(簡易)、ノイズ対策など、いろいろとわけのわからないチューニングが施されている。あっさり書いているが、そこだけで数ヶ月の戦いがあった。

そして、やじろべぇアンプに引き続き、今回もLEDが搭載されている。
前回同様、機能的には全く必要は無い。

ちょいと遡って、SDカードプレーヤーと水晶クロック発振モジュール。
標準で搭載されている水晶発振で何の問題があるのか。
大ありである。

クロックは精度向上だけでなく、電源分離の効果が大きく、同じプレーヤーとは思えぬ再生クオリティーを有することになる。

そんなもんで変わるのか?
やってみると変わるので、認めるしかない。

背面には出力端子が追加された。

RCA端子、ステレオミニ端子の2系統である。

電源スイッチも適当に千石の店内で目に止まったものをポン付けしている。

DCジャックに至ってはノーマルのままである。

この辺は、さりげなく収める。

正面はフロッピーのスリットからSDカードが挿入出来るようにしている。

リモコンの受光も行わなければならないので、解放で中が見えるのだが、よく見ないとわからない。

そして、暗い部屋であれば、内蔵LEDの光がここから漏れる。

「作動中」ランプは電源ランプとして流用している。

元々乾電池が収まっていた電池ボックスは削り取られて、内蔵DACのチューニング用作業蓋となった。

このDACは頻繁に交換され、作り込みを進めている。
基本回路は変えていないが、使用する抵抗やコンデンサの交換、部品の配置で音は変わってしまう。

オーディオの泥沼が気軽に体験出来る、立派なオーディオ機器である。

しかし、泥沼もほどほどにしないと、無駄な基板の山となる。

「Maker Faire Tokyo 2012」でお披露目

反応を見るべく、公の場に出してみた。

「Maker Faire Tokyo 2012」という、比較的理解者が多い場を選んでみた。

が、音モノ系で騒然とする場内で、

「音のクオリティ」

という肝心な部分については、まったくアピールが出来なかった。

「ヘッドホン端子は無いの?」

あ、今時だと、マイヘッドホンで試聴とか重宝されるのね。
次の機会があったら考慮しましょ。

それでも、何人かは”共感”してくれたので、OKとする。

と、前回のコピペ的まとめで終わるわけにもいかない。

各地へ出張試聴会

自己満足で終わらせない。

せっかくのポータブル構造。
あちこちへ持ち込んでは、他の機器と性能勝負を繰り広げている。

一見すると、ノーマルにしか見えないライバル機達もあるのだが、中身は魔改造されていて、まったく油断ならない。

やはり、最終的には、耳の肥えた方々に、性能を判断して貰うのが一番よい。

今のところ、マニアも納得の良い評判をいただいているのだが、今も、改良は着々と進んでいる。

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